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NASA、燃料不足でスリープ状態だった宇宙探査機Keplerから最後かもしれないデータ回収

Kepler

 NASAは9月29日(現地時間)、燃料不足によりスリープモードに移行していた宇宙探査機「Kepler(ケプラー)」の最新の調査データを、10月10日より回収開始すると発表した。

 Keplerは太陽系外惑星の調査を行なうために、2009年3月に打ち上げられた望遠鏡搭載の探査機で、太陽系外の2,600個以上の惑星を観測してきた。

 前述の理由により、今年(2018年)の7月にスリープモードに入っていたが、Deep Space Networkによる地球へのデータを送信を開始する。ただし、残りの燃料があてにならず、すぐにでも枯渇する可能性があることから、データ回収の確実性は保証できない。もし回収が成功した場合は、引き続き残りの燃料で次の観測をはじめるという。

 Keplerは8月29日に最後の調査であるキャンペーン19を開始し、その後27日間にわたって3万個の星と水瓶座銀河を調べていた。これらの星のなかにはTRAPPIST-1といったよく知られる太陽系外惑星が含まれている(NASAの発見は、7つもの地球サイズの惑星を持つ星系。内3つは生命居住可能領域に参照)。

 Keplerの最近の大きな功績の1つとして、地球の2倍ほどの惑星「Wolf 503b」の発見が挙げられ、同惑星はKeplerに続く宇宙望遠鏡などにより調査が行なわれている。