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Levi's、デジタル技術でデニム製造プロセスを抜本的に改革
2018年3月6日 12:07
ジーンズ製造で知られるアパレルメーカーLevi Strauss & Co.(Levi's)は2月28日(米国時間)、デニムの製造プロセスを近代化する「Project F.L.X.」を発表した。
Project F.L.X.は21世紀にマッチする近代化製造プロセスで、さまざまなデジタル的な要素を取り入れる。これまでの手作業を自動化し、市場に製品を投入するまでの期間を短縮するとともに、デニム製造に必要な薬品を削減し、環境への負荷を減らすことを目的としている。
1つ目は手作業の自動化。これまで30年以上にわたり、アパレル業界は手作業によるデニムの摩耗デザインを実現してきたが、これをレーザーを用いた新しい手法に置き換える。これまで、1時間に2~3組しか製造できなかったが、自動化では衣服1着につき90秒にまで短縮可能だ。
2つ目はデザインと開発のプロセスをデジタル化する「フォトリアル」技術。新しいイメージングツールを使って、最終仕上げを確認できるようにする。これまで数カ月から数週間、よくて数日だった開発時間を半分にカットする。
3つ目はオンデマンドおよび地域密着型製造で、製品のリードタイムをこれまでの6カ月から数週間または数日までに短縮するとともに、オンデマンド仕上げの衣服も短期間で提供可能になるとしている。
そして4つ目がサプライチェーンからの化学製剤の削減で、数千から数十までに減らすという。これは、2020年までに有害化学物質のゼロ排出を実現するという同社のコミットメントに向けての一歩であるとしている。
同社は、アパレル業界が直面している問題の1つとして、進化し続ける顧客のニーズに対して、迅速かつ最適なタイミングで適切な製品を提供できることを挙げており、今回のProject F.L.Xはこの課題への取り組みとしている。