イベントレポート
「ROG Ally X」が手に取れるROGのブース
2024年6月5日 15:46
COMPUTEX TAIPEI 2024会場のROGブースでは、6月2日発表の「ROG Ally X」や6月3日発表の「ROG Zephyrus G16」などの新製品をはじめとしたさまざまな製品を展示した。
それら新製品は関連記事で紹介済みのため、本稿ではROGブランドのポータブルゲーミングPC「ROG Ally X」の実機を詳しく紹介するとともに、ブースで目に付いたその他の製品を紹介する。
ROG Ally X
ROGブースで特に人気となっていたのが、ポータブルゲーミングPC「ROG Ally X」だ。
従来モデルのROG Allyは、ワールドワイドで優れた人気を集め、日本でも想定以上の売れ行きになっているという。ただ、従来モデルはユーザーから、バッテリ駆動時間が短かったり、搭載メモリ容量がやや少ない、内蔵SSDがM.2 2230のため拡張性に劣る、といった点が指摘され、中には改造を施して大容量バッテリやM.2 2280 SSDを搭載する強者も現れた。Ally Xは、そういった指摘された点を改善/強化したモデルとなっている。
詳細は関連記事を参照されたいが、強化点としては、内蔵バッテリ容量を従来の2倍の80Whに倍増、メモリを従来のLPDDR5 6,400MHzからLPDDR5X 7,500MHzに高速化するとともに容量も16GBから24GBへ増量。
また内蔵SSDをM.2 2280に変更し容量も1TBに増量、USB 4ポートの追加、ジョイスティックの耐久性向上やボタン/ジョイスティック配置の改善、冷却システムの強化などとなっている。
それでいてサイズは従来モデルとほぼ同じで、重量は70g増にとどまっている。搭載プロセッサやディスプレイは従来モデルと同じだが、かなり大きく強化されたと言っていい。
実際のAlly Xは、本体色がブラックになったことで、より精悍でゲーミングPCらしい印象が強まっている。手にしても、特に重くなったという印象はなく、軽快な利用が可能だった。
また、ボタンやジョイスティックが、より自然に指が届く場所に配置されていることで、操作性も良好だ。じっくりゲームをプレイする時間はなかったが、短時間でも操作しやすいと感じた。
Ally Xは、日本でも8月以降の発売を予定しているという。価格は未定ながら、従来モデルから少し高くなる程度にしたいという。また、従来モデルも引き続き併売になるとのことだ。
ついに登場「ROG MJOLNIR 1200W」
4月に発表されて、これはネタじゃないのか? と話題になった、ゲーミング向けポータブル電源「ROG MJOLNIR」が会場ブースに展示された。
フォルムは、先に発表されていた通り、北欧神話の神、トールが持つ鎚MJOLNIR、マーベルヒーローのマイティ・ソーの武器としてもおなじみの「ムジョルニア」にそっくりだ。
もしかして、本当に取っ手を持って振り回せたりするのかと思ったのだが、取っ手を握ると簡単に取れてしまう。実はこの取っ手は懐中電灯となっていて、側面スイッチを入れると先端が明るく輝くようになっている。また、底面は本体側にマグネットで装着できるが、その本体側の装着部はQi2準拠の充電パッドが埋め込まれており、この懐中電灯を充電したり、Qi/Qi2対応スマホの充電が可能。
正面には、最大100W出力と最大65W出力のUSB Type-C、最大18WのUSB Type-A×2と4ポートのUSB電源ポートを用意。また110~120V、トータル最大1,200WのAC電源も4ポート備えており、ROG Ally XのようなポータブルゲーミングPCやスマホの充電はもちろん、ゲーミングPCとディスプレイの駆動も余裕で可能だ。
内蔵バッテリは容量768Whのリン酸リチウムイオンバッテリを採用しており、1,200Wのフル出力で30分間電力を供給できるという。ゲーミングPCを駆動する場合、GeForce RTX 4080搭載の700W程度のシステムなら60分利用できるとのこと。
見た目から、かなりネタ感の強い製品に感じるかもしれないが、実際にはかなり実用性に優れる製品に仕上がっていると感じた。なお、日本での発売は未定だ。