イベントレポート

ASUSのRyzen AI 300搭載ノートなど新製品を写真で一挙紹介

ASUSの共同最高経営責任者サムスン・ヒュー氏

 ASUSは、COMPUTEX 2024に合わせてプレスイベントを開催し、Ryzen AI 300シリーズを搭載し、Microsoft提唱の「Copilot+ PC」に準拠する「ZenBook」、「Vivobook」および「ProArt」シリーズのノートPC新モデルを発表した。各製品の詳細は関連記事をご覧いただくとして、本稿ではプレスイベントの様子や新製品の実機写真を紹介する。

 プレスイベント冒頭、ASUSの共同最高経営責任者、サムスン・ヒュー氏は「我々は、これまでの35年間、さまざまな革新を実現してきました。革新の追求は我々のDNAです。そして今、新たな革新であるAI新時代が訪れました。AIによってPCやスマートフォンなどさまざまなデバイスが大きく変化しようとしています。同時に、AIにはとてつもない可能性が秘められています」と述べつつ、ASUSのAIへの取り組みが、PC製品にとどまらず、サーバーや商業分野に至るまで多岐にわたっていることを紹介。

 そして、「その昔、キャラクターベースのDOSの時代ではキーボードでテキストを入力してPCを操作していましたが、グラフィックUIのWindowsの登場によってマウスを使った操作に変わったことでPCを簡単に操作できるようになり、大きな変革が起きました。それと同じように現在は、AIによって自然言語を使った操作が行なえるように進化しています。

 PCやスマートフォンなどのデバイスの垣根も取り払われ、新たな相互作用で、これまでにない革新が実現されようとしています」と述べつつ、Microsoftが提唱するAI PCの新基準「Cpoilot+ PC」に準拠するPC新製品を発表した。

AIにはとてつもない可能性が秘められているとし、AIへの取り組みを強化していることをアピール
AIによってPCのUIに新たな革新が実現されようとしていると述べつつ、新たなAI PCを発表した

ZenBook S 16 UM5606

 まずはじめに発表したのが「ZenBook S 16」だ。ZenBook S 16は、COMPUTEX 2024に合わせてAMDが発表した最新プロセッサ「Ryzen AI 300」シリーズであるRyzen AI 9 HX370を搭載する、ZenBookシリーズ最新モデル。

 筐体素材として、アルミニウムとセラミックを融合させた「セラルミナム」を採用し、軽さと優れた堅牢性を実現しつつ、なめらかで上質な筐体が特徴。また、薄型ベイパーチャンバーを組み合わせたデュアルファン仕様のクーラーで、プロセッサを強力に冷却し、優れた性能を発揮するという。

 メモリは標準24GB(最大32GB)、内蔵ストレージは最大2TBのSSDを搭載。ディスプレイは3K/120Hz表示対応の16型有機ELでタッチ操作に対応。Wi-Fi 7対応の無線LANも搭載。内蔵バッテリ容量は78Whで長時間駆動が可能。サイズは353.6×243×11.9~12.9mm、重量は1.5kg。カラーはZumaia GrayとScandinavian Whiteの2色。北米では6月3日より予約を開始し、価格は1399ドルから。

Copilot+ PC準拠の「ZenBook S 16 UM5606」
プロセッサにRyzen AI 9 HX370を採用することで、Copilot+ PCに準拠
筐体素材に「セラルミナム」を採用することで、軽さ、堅牢性、優れた耐摩耗性、なめらかな手触りを実現
薄型ベイパーチャンバーに2つのクーラーを組み合わせプロセッサを強力に冷却し最大限の性能を引き出す
北米での価格は1399ドルから
実機写真

ProArtシリーズ

 続いて、クリエイター向け「ProArt」シリーズの新モデルとして、Ryzen AI 300シリーズ搭載の「ProArt P16 H7606」と「ProArt PX13 HN7306」、Snapdragon X Plus搭載の「ProArt PZ13 HT5306」の3機種を発表。

 これら3製品は、いずれもCopilot+ PC準拠であるとともに、ASUS独自のAIアプリケーションを搭載する点が大きな特徴となっている。

 独自AIアプリケーションは「MuzeTree」と「StoryCube」の2種類。MuseTreeは業務改善ツールで、AIによってアイデア作りに役立つ機能を搭載。簡単な単語を入力するだけでさまざまなアイデアをAIが提案したり、簡単なスケッチから生成AIで画像を生成したりできる。

 StoryCubeは、写真や動画などをAIで解析して、シーンや人物などを検出し、自動的にグループ分けし、同じシチュエーションの写真や動画を簡単に抽出できたり、アルバムを作ったりするのに役立つツールとなっている。双方ともAI処理はプロセッサ内蔵のNPUを利用して行なわれる。これによって、クリエイターが作品作りを行なう時の作業効率を高め、コンテンツ作りの手助けが行なえるという。

ProArtシリーズとしてCopilot+ PC準拠の3製品を発表
ASUS独自のAIアプリケーション「MuseTree」
アイデア作りなどをAIが手助け
簡単なイラストから生成AIが精密な映像を生成
AIでメディアファイルの整理や活用が行なえる「StoryCube」
人物やシチュエーションなどをAIが解析し、グループ分けや抽出が簡単に行なえる
ProArt P16 H7606
ProArt PX13 HN7306
ProArt PZ13 HT5306

Vivobookシリーズ

 このほか、イベントでは詳しく触れられなかったものの、Vivobookシリーズの新製品も発表された。「Vivobook S 16 M5606」と「Vivobook S 14 M5406」の2機種で、いずれもプロセッサにRyzen AI 300シリーズを搭載し、Copilot+ PC準拠となる。

 発表済みのSnapdragon X Elite搭載「ASUS Vivobook S 15 S5507QA」も実機が展示されていたので、そちらも合わせて紹介する。

Vivobook S 16 M5606
Vivobook S 14 M5406
ASUS Vivobook S 15 S5507QA