イベントレポート
AMD、Radeon RX 5600 XTはGeForce GTX 1660 Tiより高速とアピール
2020年1月8日 09:45
世界最大のデジタル関連展示会となるCES 2020が、1月7日~1月10日(現地時間)の日程で米国ネバダ州ラスベガス市の複数の会場において開催されている。それに先だって1月6日(同)には報道関係者向けの発表会や講演が開催された。
1月6日午後2時(現地時間)からは、AMDの記者会見が行なわれ、AMD Radeonテクノロジー事業部 上席部長 ラウラ・スミス氏はRadeon RX 5600シリーズの4製品を発表した。
同じ価格帯のGeForce GTX 1660 Tiを上回る性能を発揮するRadeon RX 5600 XT
AMD Radeonテクノロジー事業部 上席部長 ラウラ・スミス氏は「我々は昨年、RDNAアーキテクチャに基づくRadeon RX 5700シリーズ、そしてRadeon RX 5500シリーズを発表し、多くのゲーマーに喜んでもらった。今年も引き続きゲーマー向けの製品を展開していく計画で、ここCESではRadeon RX 5600シリーズを発表する」と述べ、昨年のE3で発表したRadeon RX 5700シリーズ、そして第4四半期にバリュー向け製品として投入されたRadeon RX 5500シリーズの間を埋める製品として、Radeon RX 5600シリーズのデスクトップPC向け2製品を発表した。
発表されたのは上位モデルとなるRadeon RX 5600 XTと下位モデルとなるRadeon RX 5600で、いずれもRDNAアーキテクチャに基づく製品となる。
製品モデル | CU | ストリーム・プロセッサ | ピーク単精度性能(TFLOPS) | メモリ | ゲームクロック | ブーストクロック | メモリバス幅 |
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Radeon RX 5600 XT | 36 | 2304 | 7.19 | GDDR6/6GB | 1,375MHz | 1,560MHz | 192bit |
Radeon RX 5600 | 32 | 2048 | 6.39 | GDDR6/6GB | 1,375MHz | 1,560MHz | 192bit |
Radeon RX 5700 XT(参考) | 40 | 2560 | 9.75 | GDDR6/8GB | 1755MHz | 1,905MHz | 256bit |
上位のRadeon RX 5700からクロック周波数もやや抑えられており、メモリバス幅が192bitに制限されていることから、性能的には落ちるものの、価格はその分安く設定されており、市場想定価格は279ドルとなっている。
スミス氏によれば、Radeon RX 5600 XTはほぼ同じ価格帯の279ドルという価格で販売されているGeForce GTX 1660 Tiを上回る性能を持っており、コストパフォーマンスに優れた選択だとアピールした。
Radeon RX 5600 XTは1月27日から販売開始される予定で、Radeon RX 5600に関しては第1四半期からOEMメーカーから提供開始する予定だ。
ノートPC向けのRadeon RX 5000Mシリーズの2製品を発表、5700MはDellのDell G5 15 SEに採用
また、AMDはノートPC向けのRadeon RX 5000Mシリーズを、第1四半期中に提供開始することを明らかにした。発表時点では2つのSKUが用意されており、Radeon RX 5700M、Radeon RX 5600Mの2製品となる。
製品モデル | CU | ストリーム・プロセッサ | ピーク単精度性能(TFLOPS) | メモリ | ゲームクロック | ブーストクロック | メモリバス幅 |
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Radeon RX 5700M | 36 | 2304 | 7.93 | 8GB | 1,620MHz | 1,720MHz | 256bit |
Radeon RX 5600M | 36 | 2304 | 5.83 | 6GB | 1,190MHz | 1,265MHz | 192bit |
Radeon RX 5700Mは同日にDellが発表したゲーミングPCとなる「Dell G5 15 SE」(別記事:Dell、第3世代Ryzen搭載版のゲーミングノート「G5 15 SE」参照)に搭載され、4月から販売開始される見通しだ。