イベントレポート
Dell、14型筐体に15型ディスプレイを組み込んだ「Latitude 9510」を展示
~WANとしてSnapdragonの5Gモデムを選択可能
2020年1月7日 12:37
世界最大のデジタル関連展示会となるCES 2020が、1月7日~1月10日(現地時間)の日程で米国ネバダ州ラスベガス市の複数の会場において開催されている。それに先立って1月5日には報道関係者向けのプレビューイベントとなる「CES Unveiled Las Vegas」が、ラスベガス市内のマンダレイ・ベイ・コンベンションセンターにおいて開催された。
このなかでDellは、1月2日に発表したビジネス向けPC最新製品となる「Latitude 9510」を展示した。
クラムシェル型と2in1の2つのフォームファクタが用意される3面狭額縁のLatitude 9510
「Latitude 9510」は、クラムシェル型と360度回転ヒンジを採用した2in1の2つのラインナップが用意されている。最大の特徴は、どちらの製品も15型フルHD(1,920×1,080ドット)ディスプレイを採用しながら3面狭額縁することで、一般的な14型ノートPCと同程度の底面積を実現している。
なおかつ15型の製品としては比較的軽量になっており、クラムシェルは1.45kgから、2in1は1.5kgからという軽さを実現した。バッテリは52Whと、88Whの2つのラインナップが用意されており、88Whの容量のバッテリを選んだ場合には重量はその分だけ重くなる。
ディスプレイはいずれのモデルも輝度400cd/平方m、sRGB 100%の色域を実現しており、いわゆるLowPower液晶を採用しているため、高輝度でありながらバッテリ駆動時間への影響はできるだけ抑えている。なお、2in1モデルではAES 2.0に対応したアクティブペンをオプションで選択できる。
ディスプレイの上部には、Latitude 7400 2-in-1などで採用されている狭額縁対応の小型カメラを搭載しており、IR(赤外線)および環境センサーを実装。Windows Helloの顔認証だけでなく、ユーザーがPCの前に戻るとスリープから復帰するといった機能を利用できる。
I/OポートはHDMI 2.0、microSDカードスロット、セキュリティロック、ヘッドフォン端子、USB Type-A、Thunderbolt 3×2を装備し、オプションでスマートカードリーダを搭載することもできる。
キーボードはフルサイズのテンキーレスで、バックライト機能が用意されている。高精度タッチパッドにも対応。
CPUはComet Lakeを、モデムはSnapdragonの4G/5Gを選択可能
Latitude 9510のCPUは、14nmプロセスルールで製造されるComet Lake-Uを搭載しており、現時点ではIntelから未発表のvPro版も将来的に投入される可能性があるという。メモリは基板実装のみで最大16GB、ストレージはM.2 2230サイズのSSDが選択可能で、最大1TBのNVMe SSDが用意されている。
【表】Latitude 9510のスペック | |
---|---|
CPU | 第10世代Core(Comet Lake-U)、vProは今後投入 |
GPU | Intel UHD |
メモリ | 最大16GB(LPDDR3-2133、オンボード) |
ストレージ | 最大1TB(PCIe x4、M.2 2230) |
ディスプレイ | 15型フルHD(16:9、400cd/平方m、省電力液晶、sRGB100%) |
タッチ/ペン | タッチ/ペン(AES 2.0)対応(2-in-1型のみ) |
カメラ(Windows Hello対応有無) | HD(IR機能あり)/物理シャッターあり |
USB Type-A | 1(USB 3.0) |
USB Type-C(USB 3.0または3.1) | ー |
Thunderbolt 3 | 2 |
HDMI | 1 |
カードリーダ | microSD |
イーサネット | ー |
オーディオ | オーディオ |
その他ポート | スマートカード(オプション)、セキュリティポート |
Wi-Fi | IEEE 802.11AX |
Bluetooth | Bluetooth 5 |
WAN | Snapdragon X20 LTE modem(LTE)/Snapdragon X55 5G modem) |
指紋認証 | 電源ボタン(オプション) |
キーボード | フルサイズバックライトキーボード |
ポインティングデバイス | Precision TouchPad |
ACアダプタ | 65W/90W(USB Type-C) |
バッテリ | 52Wh/88Wh |
カラー | シルバー/ブラック |
サイズ(横x縦x高さ) | 340.4x125.8x14~17mm |
重量 | 1.45kg~(クラムシェル)/1.5kg~(2-in-1) |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPUが第10世代になったことにともない、無線機能はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応したAX200へと変更されている。ワイヤレスWANは、LTEに対応したSnapdragon X20 LTE modemまたはSnapdragon X55 5G modemを選択可能。5Gは7月以降提供開始ということで発売時点では選択できないようだが、日本でも今年(2020年)から5Gのサービスインが開始予定であることを考えると、5Gが選択できるのはうれしいところだ。
価格は現時点では未定で、米国では3月26日から販売開始される見込みだ。なお、日本での発売予定などに関しては現時点では未定である。