イベントレポート

【Inter BEE 2019】ソニー、8K4Kの440型マイクロLEDディスプレイを展示

ソニー Crystal LEDディスプレイ

 国際放送機器展「Inter BEE 2019」が本日(13日)から15日までの期間で開催されている。会場は幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1)で、開場時間は10時から17時まで。入場料は無料となっている。

 ソニーのブース(6113)でとくに目立っていたのは、次世代ディスプレイ技術のマイクロLED技術を使用した、大きさが9.7×5.4m(幅×高さ)の440型8K4K(7,680×4,320ドット)超巨大ディスプレイ。ソニーはCrystal LEDとして業務用に展開しており、すでに資生堂やドコモ、本田技術研究所などで採用実績がある。なお、こちらは昨年(2018年)のInter BEEでも展示されていた(【InterBEE 2018】ノートも8K時代か? 17.3型8Kパネルが展示)。

 マイクロLEDディスプレイは、非常に小さなLEDを画素ごとに配置した自発光型ディスプレイで、製造コストはそのぶん跳ね上がるが、コントラストや色再現性の高さや、応答速度の速さが特徴。視野角も広い。Crystal LEDでは100万:1のコントラスト比を実現しつつHDRにも対応。このほか、120fpsの高速表示、10bitの色深度、BT.2020対応などが特徴となっている。

 Crystal LEDは、ディスプレイを複数組み合わせることで、フルHDから4K2K、8K2Kなど、さまざまなサイズに対応でき、ユニット数は8K2Kで144個とのことなので、今回展示されていたディスプレイには288個を使用されていると思われる。

 近くに寄ってみてもつなぎ目はまず見えないのだが、説明員の方によれば、設置にはフレームを組み立ててから1つ1つ慎重にパネルを貼りつけ、精密に位置調整が行なわれているとのこと。1つのパネルあたりの設置時間は約10分という話だったので、となると2日間はかけて設置されていることになる。

 その手間がかかっているだけに迫力はすさまじく、ソニーブースのCrystal LEDの前では多くの人が足を止めて映像を鑑賞していた。

映像が綺麗すぎて視野角も広いので、離れてみると実際に人がいるみたいに見えることも
映像は動きの激しいものが映し出されていたが、応答速度が速いので描画遅延の症状は感じない