イベントレポート

Corsair、自社開発の本格水冷システム「Hydro X」シリーズ

自社開発のトータル水冷システム「Hydro X」シリーズ

 Corsairは、COMPUTEX TAIPEI 2019の開催に合わせて自社開発のトータル水冷システム「Hydro X」シリーズを発表し、台北市内のホテルに構えたプライベートブースで展示した。

 Corsairが扱う水冷システムは、これまではオールインワン型の簡易水冷システムが中心だった。ただ、近年盛り上がっている、いわゆる“魅せるPC”を作るにはフルカスタマイズ可能な水冷システムが不可欠で、そういった場合には他社の製品を使うしかなかったことに、Corsairとしても不満を感じていたという。

 そこで用意されたのが、今回発表されたHydro Xシリーズだ。Hedro Xシリーズには、CPUやGPU用のウォーターブロック、ラジエータ、ポンプ一体型クーラントリザーバー、チューブ、ジョイント金具、クーラントなど、水冷システムの構築に必要となるすべてのパーツがラインナップされており、そのすべてがCorsair開発のオリジナルパーツとなっている。

 そして、最大の特徴となるのが、「Corsair iCUE Commander PRO」と「Corsair iCUE Software」を利用してフルコントロールが可能という点だ。ウォーターヘッドやポンプ、クーラントリザーバーなどに装着されているフルカラーLEDイルミネーションのライティングをコントロールできるのはもちろん、CPUやGPU、クーラントの温度を監視し、ファンやポンプの動作を自動的にコントロールしたり、Corsair iCUE Software上で温度を確認できる。

実際にHydro Xシリーズを組み込んだPCの例。簡易水冷システムではできなかった水冷システムのフルカスタマイズが可能
「Corsair iCUE Commander PRO」と「Corsair iCUE Software」を利用してフルコントロールが可能
LEDイルミネーションのコントロールはもちろん、CPUやGPU、クーラントの温度の確認、ファンやポンプのコントロール、動作状況の確認も可能

 CPUブロックは、LGA2066およびSocket TR4に対応する「XC9 RGB」と、LGA115xおよびSocket AM4に対応する「XC7 RGB」の2モデルを用意。GPUブロックの「XG7 RGB」は、GeForce RTX 2080(Ti)や、GeForce RTX 2070、GeForce GTX 1080(Ti)/1070(Ti)、Radeon RX Vega 64などのリファレンスデザインカードに対応する4モデルをラインナップ。いずれもフルカラーLEDイルミネーションを備える。

 ラジエータは、120mm、140mm、280mm、420mmの4モデルをラインナップする「XR5」と、240mm、360mm、480mmを3モデルをラインナップする「XR7」を用意。

 ポンプ一体型クーラントリザーバーの「XD5 RGB Pump/Reservoir Combo」は、330mlのリザーバーを備え、流量は最大800L/h。フルカラーLEDイルミネーションも搭載する。

 各パーツを接続するパイプは、ハードタイプとソフトタイプを用意。クーラントは、透明、レッド、グリーン、ブルー、パープルの5色をランナップする。

 さらに、Corsairのホームページに「Hydro X Series Custom Cooling Configurator」というカスタマイズページも用意。こちらでは、利用するケース、マザーボード、ビデオカード選択することで、Hydro Xシリーズのどの製品を利用すればいいのかを確認できるとともに、それらを利用した設置イメージも確認できる。現時点では日本語ページは用意されていないが、今後日本で発売するまでにページも用意したいとのことだ。

CPUブロックは、LGA2066およびSocket TR4に対応する「XC9 RGB」と、LGA115xおよびSocket AM4に対応する「XC7 RGB」の2モデルを用意。いずれもフルカラーLEDイルミネーションを搭載する
CPU設置面にはあらかじめグリースが塗られている
GPU用ブロック「XG7 RGB」は4モデルを用意。GeForce RTX 2080やGTX1080、Radeon RX Vega 64などのリファレンスデザインカードに対応。フルカラーLEDイルミネーションも搭載している
ラジエータは、120mm、140mm、280mm、420mmの4モデルをラインナップする「XR5」と、240mm、360mm、480mmを3モデルをラインナップする「XR7」を用意
ポンプ一体型クーラントリザーバーの「XD5 RGB Pump/Reservoir Combo」。リザーバー容量は330ml、流量は最大800L/h。もちろんフルカラーLEDイルミネーションを搭載
接続チューブはハードタイプとソフトタイプを用意し、ジョイント金具などの小物パーツも網羅
クーラントは、赤、美織、青、紫、透明の5色を用意
Corsairのホームページに、Hydro Xシリーズのカスタマイズページ「Hydro X Series Custom Cooling Configurator」を用意
利用するケース、マザーボード、ビデオカードを選択すると、必要となるパーツや設置イメージを確認できる