イベントレポート

ECS、Ryzen APU搭載のファンレスベアボーンキット

~子供向けのキャリーハンドル付き11.6型2in1も

SF110-A320

 ECSは、8日(米国時間)より開幕した「CES 2019」にてブースを展開し、同社製品の展示を行なっている。

 今回同社はブースにて、Ryzen APU搭載の小型ファンレスベアボーンキット「SF110-A320」を展示していた。

 同社製品としては初のAMDプロセッサ採用品で、Ryzen 3/5/7プロセッサの搭載で、マルチタスクの同時実行と、とくに高品質なビデオ編集、高速なビデオエンコードが行なえるとしており、3月の発売を予定しているという。

 説明員によれば、「先日発表されたばかりの新プロセッサを搭載」しているとのこと。ソケット仕様の表記が「1331 uPGA(AM4)」となっており、製品仕様もTDP 35Wまでのプロセッサ対応となっているが、現時点ではTDP 35WのRyzen APUがなく、Athlon 200GEのみとなっているため、詳細は不明。

 筐体はすでに発表済みのIntel第8世代プロセッサ対応ベアボーン「LIVA One H310」と同じものを採用し、DDR4-2400メモリ対応SO-DIMMスロット×2、M.2 2280スロット(PCIe x4/SATA両対応)を備える。対応OSはWindows 10。

 インターフェイスはUSB 3.1×3(1基Type-C)、USB 3.0×4、IEEE 802.11ac無線LAN+Bluetooth 4.2、HDMI、DipsplayPort、COM(オプション)、音声入出力。

 本体サイズは205×176×33mm(幅×奥行き×高さ)で、電源は19Vの90Wとなっている。

背面
仕様
LIVA One H310
仕様

 ちなみに、説明員によれば、AMD採用の理由の1つとしてIntel CPUの供給不足問題を挙げていたほか、モデル名から「LIVA」の名前を外しているのは、消費者にわかりやすくするためとのことだった(その割にどちらも筐体にLIVAの文字がプリントされているので、余計に混乱を招きそうだが)。

 国内向けの販売については未定。担当者によれば、日本ではより小型の製品の需要が強いことから、同筐体の「LIVA One H310」も投入していないとのこと。筆者からは、Ryzen採用のファンレス製品は見かけないので、需要はあるのではないかと伝えてみたので、国内での発売にも期待したい。

子供向けの11.6型2in1も

ED20GM
2in1

 また同社はブースにて文教向けのソリューション展示も行なっており、11.6型2in1「ED20GM」などを展示。

 ED20GMは、11.6型1,366×768ドットIPS液晶ディスプレイに、Pentium Silver N5000やCeleron N4100/N4000、4GB/8GB LPDDR4、64GB/128GB eMMCまたは128GB/256GB SSDなど搭載する、360度回転ヒンジ採用の2in1。

 子供が使うことを想定し、70cm落下に耐える耐衝撃性と、キーボード面などの防水処理などを備え、オプションでペン入力、LTEモデム、指紋センサーの搭載などに対応する。

 Webカメラ部は回転式で、内と外に向きを変えられるほか、持ち運び時に有用なハンドルを備えている。

 本体サイズは298.6×207.3×19.9mm(同)、重量は1.4kg。

仕様
ハンドル付き