イベントレポート

キー1つ1つに液晶を搭載した安価な小型キーボード、日本でも販売中

 COMPUTEX TAIPEI 2018の会場で、Infinittonはキー1つ1つにディスプレイを内蔵した小型のキーボードを展示した。

 ディスプレイをキー1つ1つに内蔵したキーボードといえば、2006年に登場した「Optimus Maximus」がもっとも有名だろう。113個のキーにすべてに有機ELディスプレイを埋め込み、キー1つ1つのディスプレイの表示や動作をソフトウェア上から自由にカスタマイズできるOptimus Maximusは、発表から3年を経てようやく実現した製品で、そのインパクトもさることながら、1,500ドルという超高価格で大きく話題となった。

 Optimus Maximusの設計を行なったのは、ロシアのデザイン会社「Art.Lebedev」であったのだが、じつはその開発と製造はInfinittonが行なっていたという。ただ、Optimus Maximus登場当時はコンセプトを実現したを技術デモの要素が強く、少量ロットで対応していたが、いまの顧客からはより低コストで量産できることが求められている。

 今回Infinittonが展示したモデルはまさに量産が可能なモデルで、キーの数を15個に限定し、ディスプレイを有機ELからTFTに変更することで低価格化を容易にしている。じつは、2018年に入ってから日本のAmazon.co.jpでも販売が開始されており、価格は17,570円となっている。

 まだまだキーボードとしては高いレベルと言えるが、Optimus Maximusが20万円で、後にリリースされた、キーを3個に減らした「Optimus mini three」ですら16,800円であったことを踏まえると、かなりの低価格化が実現されていると言っていいだろう。ちなみにディスプレイ1つの解像度は72×72ドットである。

 専用ソフトウェアはすでに日本語にも対応しており、キーに表示されるものを1つずつカスタマイズできる。デモでは、デスクトップの状態ではアプリケーションランチャーとして機能し、Excelを起動すれば自動で関数やグラフの挿入といったショートカット、Photoshopを起動すれば各ツールの切り替えといったショートカットとして機能することが披露された。

起動しているソフトウェアに合わせて表示や機能を変更できる
ソフトウェアは日本語に対応済み