イベントレポート

MSI、競合より性能が高くて冷えるゲーミングノートの冷却性をアピール

 既報(記事:MSI、厚さ17.7mmでGeForce GTX 1070を搭載したHDR対応ゲーミングノートなど)のとおり、MSIは30日(現地時間)にゲーミングノートラインナップの一新を発表した。

 実は、15.6型の「GS63VR」、および17.3型の「GS73VR」は、同じ名前で2016年8月に日本国内でも投入されている(記事:MSI、GeForce GTX 1060搭載の薄型ゲーミングノートを17日にも国内発売参照)。その世代からCPUがSkylakeからKaby Lakeになり、搭載GPUがGeForce GTX 1070にアップグレードされたのがトピックだ。そのため、新製品発表会は、新しい「GT75VR」、そして「GE63VR」、「GE73VR」の3製品に焦点が当てられた。

GS63VR
GS73VR

 発表会の冒頭では、ノートPCのグローバルマーケティングを担当するDerek Chen氏が、10年前に当たる2007年に、MSIが世界で初めてオーバークロック可能なゲーミングノート「GX600」を開発したとしてアピール。壇上でその実機を掲げた。フラットな形で中央のMSIのロゴだけが目立つ、なんともクラシカルなノートPCだが、高性能というDNAは今なお引き継がれているというわけだ。

 また、同社は2011年に世界で初めてRGBゲーミングキーボードを備えた「GT780」、2013年に世界最薄の21.8mmを実現した17.3型ゲーミングノート「GS70」、さらに厚さを19.95mmに抑えた世界最薄の15.6型ノート「GS60」、そして2015年には世界で初めて本格メカニカルキーボードを備えた「GT80」シリーズを投入したことを振り返り、ゲーマーが求めるさまざまな要素に、世界で初めて応えて続けてきたとアピールした。

GX600を掲げるDerek Chen氏
GX600は世界で初めてオーバークロック可能なゲーミングノートだった
世界で初めてRGBゲーミングキーボードを備えた「GT780」
世界最薄の21.8mmを実現した17.3型ゲーミングノート「GS70」
厚さを19.95mmに抑えた世界最薄の15.6型ノート「GS60」
そして2015年には世界で初めて本格メカニカルキーボードを備えた「GT80」
MSIゲーミングノートの特徴

 さて、GT75VRおよびGE63VR/GE73VRの主な特徴だが、主に大型冷却機構「Cooler Boost」の採用、NTSC比94%/応答速度3ms/リフレッシュレート120Hz/左右170度の広視野角の液晶パネルの採用、キー個別にRGB LEDイルミネーションを設定できるキーボード、アクチュエーションポイントを短くすることで反応性を高めた「Rapid Mechanical Keyboard」、そしてスピーカーのエンクロージャ容積を確保したDYNAUDIOの「GIANT SPEAKER」の採用を挙げた。

 GT75VRでは2基のファン、12本のヒートパイプ、29枚羽の「Whirlwind Blade fan」、そして4カ所の排気口を備えた「Cooler Boost TITAN」を採用している。同社の測定によると、オーバークロック時の性能は競合他社よりも最大で20%高いが、負荷時でも表面温度を40℃以下に抑えられ、これは他社の50℃近い数字と比較すると優秀であるとした。

 一方GE63VRでは2基のファン、7本のヒートパイプ、31枚羽のWhirlwind Blade fan、そして4カ所の排気口を備えた「Cooler Boost 5」を採用。これも競合と比較して最大で30%性能が高い一方で、負荷時の表面温度を44℃以下に抑え込み、50℃に近い競合製品より優れていることをアピールした。

GT75VRおよびGE63VR/GE73VR
新製品の特徴
NTSC比94%パネルの採用
従来のパネルと比較して明部の再現性に優れる
黒つぶれも解消する
キーごとにRGBバックライトを設定可能
SteelSeriesのキーボード技術を投入
エンクロージャ容積を確保したDYNAUDIOの「GIANT SPEAKER」
音量を32%向上させた
Cooler Boost TITANを備えたGT75VR
競合と比較して性能が最大で20%高い
温度は最高でも40℃を下回る
Cooler Boost 5を備えたGE63VR
競合と比較して性能が最大で30%高い
温度は最高でも44℃
発表会にはカモフラージュ柄天板のモデルも展示された

 発表会の最後では、トップモデルによるショーが行なわれ、来場者の目を惹きつけた。

【動画】発表会の余興