イベントレポート

完成度を高めたSupermicroのIntel X299マザー「C7X299-PG」

C7X299-PG

 近年ゲーミングにも力を入れているSupermicro。その最新作が、Skylake-XおよびKaby Lake-Xに対応したIntel X299チップセットを備えたマザーボード「C7X299-PG」だ。

 Supermicroの初代ゲーミング向けマザーボード「C7Z87-OCE」は、いわばワークステーション向けのマザーボードをそのままコンシューマに持ってきた製品であった。その後登場した「C7Z97-OCE」では、ヒートシンクのデザインをブラッシュアップ。そして「C7Z97-M」でスロットの配色を赤とするなど、全面的なデザインの改善を図ってきた。

 2017年に国内投入したばかりのZ270シリーズの製品では、さらにデザインの完成度を高めてきたのだが、COMPUTEX TAIPEI 2017のブースで展示された最新の「C7X299-PG」では、ついに他社の製品と遜色のないレベルにまで製品の完成度が上がっていた。

 まず目を引くのが、多角形を取り入れたヒートシンクカバーと背面I/Oカバー。ポリゴンでできたような複雑な形状は、GeForce GTX 10シリーズのFounders Editionをも彷彿とさせるデザインとなった。ここまで多角形を取り入れたデザインは他社でも類を見ない。

 そしてPCI Expressスロットおよびメモリスロットは、スチールによって強化されたものとなり、強度と信頼性が向上した。基板へのシルク印刷によるデザインも取り入れられ、ヒートシンクの「Play harder」のメッセージも、電源投入時にLEDによって白く光るようになったという。あえて不足を挙げるとすれば、RGB LEDによるイルミネーションに非対応な点ぐらいだろう。

 スペック面でも非常に強力となっており、メモリスロットは4基で、最大128GBのメモリを搭載可能。メモリクロックも最大3,733MHz超をサポートする。拡張スロットはPCI Express x16形状×4で、最大のレーン数を持ったCPUでは、x16+x16またはx8+x8+x8+x8で動作させられる。M.2スロットも2基備え、ドライバレスでM.2 SSDを装着できるようになっている。

 背面パネルインターフェイスはUSB 3.1×4(うち1基はType-C)、USB 3.0×2、Gigabit Ethernet、音声入出力を備えるほか、5 Gigabit Ethernetポートを1基備える点もユニーク。10 Gigabit Ethernetでは、カテゴリ6Aまたはカテゴリ7に対応した高価なケーブルを選択する必要があるが、5 Gigabit Ethernetでは普及しているカテゴリ6のまたはカテゴリ5eのケーブルが使用可能であり、Gigabit Ethernetからの置き換えが容易といったメリットがある。

 また、U.2コネクタを2基備えており、Skylake-X CPU使用時にのみ、PCI Express x16スロット1とバスをシェアして利用できるようになっている。標準版のほか、IPMIによってネットワーク越しに本機を管理できる「C7X299-PGF/RPGF」版も用意するという。

デザインや機能面など、最新の他社の製品と比較しても遜色のない完成度