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富士通アイソテック、「伊達モデル」のPC組み立て教室

~8組の親子が「ESPRIMO WH77/M」に挑戦

福島県伊達市にある富士通アイソテック

 富士通アイソテックは、2014年7月26日、福島県伊達市の富士通アイソテックにおいて、「第11回富士通パソコン組み立て教室」を開催した。

 夏休み中の小学校5年生~中学校3年生を対象にした、親子で参加できるイベントで、デスクトップPCを実際に組み立てる「ものづくり体験」と、デスクトップPCの生産ラインを見学する「工場見学」で構成。同社では、「ICTに興味を持っていただくための社会学習の場として、また、地元企業として地域への社会貢献も目的としたもの」と位置付けている。

 参加した親子は8組。福島県内からの参加者が5組。そのほか、東京都、千葉県、山形県からも参加した。また、学年別の内訳は、小学5年生が2人、中学1年生が1人、2年生が2人、3年生が3人となった。

10種類の部品、20本のネジで組み立て

伊達市名物まめっこ汁のゆるキャラ「まめっち」(左)と、八重の桜のヒロインである新島八重をモチーフにした「やえたん」(右)と、富士通アイソテックの岩渕敦社長が参加者を出迎えた

 富士通アイソテックは、富士通のデスクトップPCの国内生産拠点。福島県伊達市にあることから、「伊達モデル」の名称で、国内生産ならではの品質や短納期を実現しているのが特徴だ。また、PCサーバー、プリンタの生産や、PC修理、リサイクル事業も同社で行なわれている。

 今回組み立てたのは、同工場で生産している一体型デスクトップPC「ESPRIMO WH77/M」。デスクトップスタイルとしての利用だけでなく、タッチしやすいスタイルにディスプレイを傾斜できるPCである。

 21.5型ワイドフルHD IPS液晶ディスプレイを採用。CPUには、Core i7-4702MQを搭載。4GBのメモリ、2TBのHDD、BDXL対応BDドライブ(スーパーマルチドライブ機能対応)、Office Home and Business 2013も搭載している。

 本体色は、シャイニーブラックおよびスノーホワイトの2色で、参加者はどちらかの好きな色を選択できた。参加者のうち、シャイニーブラックを選んだのが6人、スノーホワイトを選んだのが2人。参加費用は133,000円。

 実際の生産ラインでは約80部品、40個のネジで組み立てるが、CPUの取り付けは認定された技術者の作業に限定されていたり、専用治具による組み立て工程などを省き、組み立て教室用には、一部を事前に組み立てており、10部品、2種類20本のネジで組み立てた。

 富士通アイソテックの岩渕敦社長は、「当社では、2004年からパソコン組み立て教室を開催しており、すでに夏の恒例行事になっている。PCを製造している拠点で、自分のための1台のPCを、自分で作り上げるという体験はあまりない。この瞬間で言えば、全世界72億人、日本で1億2,700万人の中では、わずか8人だけ。ぜひ楽しんで帰ってほしい」と挨拶した。

挨拶する富士通アイソテックの岩渕敦社長
子供たちの作業を支援するサポーター

 組み立て教室は、午後1時からスタート。組み立てに関する説明を受け、作業準備を行なったあと、午後1時20分から組み立て作業を開始。富士通アイソテックの社員が、1組に1人の割合でサポーターとして付き、子供たちの組み立てを支援した。

 組み立て作業は、前半が終了した13時50分から10分間の休憩を挟んで、14時35分には終了。全員のPCが無事に起動した。

 なお、実際の生産ラインでは、検査工程を含めて40分で組み立てているという。

 また、PCの組み立てが終了した後には、工場見学を行ない、PCの組み立てラインの見学や、部品のピックキング作業の体験、電動ドライバーによるネジ締め体験などを行なった。

 では、組み立て教室の様子を写真で追ってみてみよう。

用意された部品

ESPRIMO WH77/MのLCD部
バックカバー
ロアカバー
ベースユニット
メモリ
HDD
数々の部品が入ったケース
ネジは2種類20個を使用する
作業する子供用には手袋とエプロンも用意
CPUはスタッフによって事前に組み付けてある
ESPRIMO WH77/Mのマザーボード。これもベースユニットに搭載済みだった
今回の組み立て教室のために用意した専用の治具

組み立ての様子

まずは手袋をはめて、エプロンも装着。これで準備万端
最初はメモリの装着から。2GBのモジュールを2枚装着する
続いてHDDにケーブルを取り付ける
HDDをベースユニットに取り付ける
4本のネジでHDDを固定する
冷却ファンのケーブルを取り付ける作業
BDドライブにケーブルの片方を接続する
ここでベースユニットの作業は一度終了し、LCD部の作業に移る
LCD部にバックカバーを取り付ける
パチっと音がするまではめ込む
岩渕社長も作業する子供たちの様子が心配のようだ
電源ケーブルをはめ込む
続いてケーブルをクランプで固定する
アームカバー(小)を取り付ける
アームカバー(大)の取り付け。パチっというまで押し込む
LCD部を180度回転させる。これで前半が終了
後半の最初はバックカバー(小)の取り付けから
続いてバックカバーを4本のネジで固定する
ここで今回の組み立て教室のために用意した治具が登場
LCD部とベースユニットの取り付けを行なう
裏からケーブルを通す
ケーブルを通したところ
突起をあわせてベースユニットとアームを固定する
ベースユニットとアームを4本のネジで固定
さらに細かいケーブルを差し込む作業が続く
WLANモジュールにコネクタを接続
接続されていなかったBDドライブのケーブルを基板に接続
スピーカーケーブルを差し込む。これでケーブル接続はすべて完了
ロアカバーを取り付ける
最後にロアカバーを8本のネジで固定する
PCを持ち上げて、これで完成
サポーターが画面を拭いてくれる
いよいよ全員でスイッチオン
全員のPCが無事に起動した

工場見学の様子

続いて工場見学。まずは工場の概要を説明
実際の生産現場を見学した
生産ラインの様子。この日は休日でラインが停止していた
デジタルピッキングの体験。中にはお菓子などが入っていた
電動ドライバーの体験も行なった
教室に戻って電源をオン。全員でPCの操作を行なった

(大河原 克行)