MARSHAL、東芝製HDDをリテールパッケージ販売

Ma Series(3.5インチ)

12月上旬 発売
価格:オープンプライス



Ma Series(2.5インチ)

 MARSHAL株式会社は、東芝製の2.5/3.5インチベアHDDをパッケージングした「Ma Series」を正規ルートのリテールとして12月上旬より発売する。価格はオープンプライス。

【14時50分訂正】記事初出時、23日発売としておりましたが、正しくは12月上旬です。お詫びして訂正します。

 東芝とMARSHALのコラボレーションによって実現したモデルで、HDDの製造を東芝が、サポート保証をMARSHALが行なう。このためバルク品とは異なり、保証期間が3年となる。

 2.5インチのラインナップは320GB/500GB/750GB/1TBの4モデルで、いずれも回転数は5,400rpm、キャッシュは8MB。騒音は320GB/500GBモデルが17dB、750GB/1TBモデルが23dB。

 3.5インチのラインナップは500GB/1TB/2TB/3TBの4モデルで、いずれも回転数は7,200rpm、キャッシュは500GB/1TBモデルが32MB、2TB/3TBモデルが64MB。騒音は前者が25dB、後者が27dB。


 事前に2.5インチの320GBモデル(型番:MQ01ABD100BOX)と、3.5インチの2TBモデル(DT01ACA200BOX)を借用できたので、簡単なベンチマークをお届けする。テスト環境はCore i7-3770K(3.5GHz)、メモリ16GB(DDR3-2133)、Intel Z77 Expressチップセット(ASRock Z77 OC Formula)、GeForce GTX 580ビデオカード、OSはWindows 7 Ultimate(64bit)といった自作PCである。

 2.5インチモデルの結果をまず見ていこう。CrystalDiskMarkの結果を見ると、シーケンシャルリードが99.44MB/sec、同ライトが98.92MB/secという結果。テスト環境が違うため単純比較はできないが、以前テストしたHGSTの「HTS545032B9A300」(5,400rpm)と比較しては高速だが、Seagateの「Momentus XT 750GB」(7,200rpm)には及ばないという順当な結果となった。

 HD Tuneの結果では、序盤では98.9MB/sec、終盤でも60.5MB/secをキープし、落ち込みが比較的少ない(低下率38.8%)のが印象的である。例えば先述したHTS545032B9A300は低下率55.1%、Momentus XTは低下率54%だった。仕様では500GBモデルと同じ騒音であることから、同じプラッタ枚数である可能性が高く、単純に内周を使わない容量制限によってこの速度をキープしているかも知れない。

MQ01ABD100BOXのCrystalDiskMark結果HTS545032B9A300のCrystalDiskMark結果(参考掲載)Momentus XTのCrystalDiskMark結果(参考掲載)
MQ01ABD100BOXのHD Tune結果HTS545032B9A300のHD Tune結果(参考掲載)Momentus XTのHD Tune結果(参考掲載)

 続いて3.5インチモデルだが、CrystalDiskMarkではシーケンシャルリードが159.7MB/sec、同ライトが149.6MB/secという結果だった。

 一方HD Tuneでは最大186.2MB/sec、最小でも94.3MB/secを記録し、3.5インチ/7,200rpmらしい高性能を発揮している。参考までに手持ちのSamsung製「HD204UI」(2TB/5,400rpm)をHD Tuneでベンチマークした結果を掲載するが、こちらは最大137.7MB/sec、最小62.1MB/secだったので、明確な性能差がある。

DT01ACA200BOXのCrystalDiskMark結果DT01ACA200BOXのHD Tune結果HD204UIのHD Tune結果(参考掲載)

 ただHD Tuneの表示からもわかるよう、3.5インチモデルのドライブ自体はHGST製である。東芝は2月にWestern Digitalから3.5インチHDDの製造設備を取得しており、それを活用して本製品を製造しているが、まだWD傘下のHGSTの面影を残しているわけである。東芝が自社ブランドで本格的に3.5インチHDDを製造するのは、もう少し先のようである。

(2012年 11月 14日)

[Reported by 劉 尭]