レノボ・ジャパン株式会社は19日、コンシューマ向けノートPC「IdeaPad」シリーズの発表会を開催。国内のコンシューマ市場への意気込みを見せ、液晶一体型デスクトップ「IdeaCentre」投入も明らかにした。
今回発表された「IdeaPad」の新製品は、超低電圧版CPUを採用した13.3型の薄型ノート「IdeaPad U350」5モデル、エンターテイメント向けの15.6型ノート「IdeaPad Y550」2モデル、12.1型の液晶を採用したネットブック「IdeaPad S12」、10型ネットブック「IdeaPad S10-2」8モデルの計16モデル。各製品の詳細は別記事を参照されたい。
発表会は、モデルの女性が「IdeaPad U350」を持って登場してスタート。ThinkPadのイメージが強い同社だが、このような発表会を行なうのは珍しく、コンシューマ製品を強く意識した演出になっていた。
IdeaPad U350 | IdeaPad Y550 | IdeaPad S12 |
IdeaPad S10-2 高解像度版 | 画面のプロパティで1,280×720ドットが分かる | 1,024×600ドットの旧モデルにはOffice 2007 2年間ライセンス版モデルを追加 |
レノボ・ジャパン株式会社 ロードリック・ラピン代表取締役社長 |
続いて、レノボ・ジャパン株式会社 ロードリック・ラピン代表取締役社長が挨拶。ラピン社長は同社のコンシューマ向け製品を振り返り、「2008年末にIdeaPad S10eを発売し、好調だった」と評価。今回の新製品によってラインナップを拡充し、「今回16モデルを追加することで、(各サイズの)ラインナップを揃えた。IdeaPadはコンシューマに最適の製品だと信じている」とアピールした。
同社はIdeaPadをコンシューマブランドとして展開しているが、8月12日に発売した「Lenovo G550」シリーズも、15.6型のエントリーマシンとしてコンシューマ向けに位置付ける。発売中と今回発表のIdeaPadシリーズと合わせて、多彩なラインナップが店頭に並ぶ。
IdeaPadの機種名は、「S」シリーズがネットブック、「U」シリーズが軽量薄型ノート、「Y」シリーズがエンターテイメントノートとなる。数値はThinkPadシリーズと同様に、ディスプレイサイズから付けられている。
Lenovo IdeaPadグループ バイスプレジデント ウェイ・ジュン氏 |
次に、Lenovo IdeaPadグループ バイスプレジデントのウェイ・ジュン氏がコンシューマ製品の世界戦略を説明。レノボは「ThinkPad」などのThinkシリーズを“究極のビジネスツール”、「IdeaPad」などのIdeaシリーズを“ユーザーのためのエンジニアリング”と位置付けるが、どちらにも共通したテーマとして「世界が求める革新」を込めた製品と表現した。
コンシューマ向けのIdeaシリーズは、まずお膝元である中国での市場シェア1位を盤石にすることから事業を拡大し、続いてインドやロシアといった新興市場での市場拡大を目指した。そして、成熟市場である先進国での成長と拡大を狙い、まず米国、フランスで「第0波」を実施。今回の日本市場への製品拡充は、ドイツとともに「第1波」として行なわれているという。
国内ではIdeaPad S/U/Yシリーズを発売するが、ネットブックのSシリーズについては、デザインなどの面でファッション性を高めたいという。今後については、「ネットブックに代わるものとして、超低電圧版CPU搭載の軽量薄型ノートが新しい時代になるだろう」とした。
製品紹介の最後に、液晶一体型デスクトップPC「IdeaCentre」シリーズの国内投入を明らかにした。2009年9~12月期に発売予定としている。ラインナップは、20型ワイド液晶/Atomベースの「IdeaCentre C300」、21.5型ワイド液晶/Core 2 Duoベースの「IdeaCentre A600」の2機種で、会場に参考展示された。
IdeaCenterの位置付け | 20型/Atomの「IdeaCentre C300」。デザインは変更される可能性が高いそうだ | 21.5型/Core 2の「IdeaCentre A600」。カーブした筐体が特徴的 |
(2009年 8月 19日)
[Reported by 山田 幸治]