NECの新型「地球シミュレータ」が国内最速を達成
~実効効率は93.38%で世界最高

6月4日 発表



 NECが独立行政法人・海洋研究開発機構に納入した新型の「地球シミュレータシステム」が4日、LINPACKのベンチマークで122.4TFLOPSの性能を達成した。

 新型の地球シミュレータは、3月1日より海洋研究開発機構で稼働を開始。今回、LINPACKベンチマークで国内最速となる122.4TFLOPSを達成した(2008年11月のTOP500との比較)。これまでの国内最速は東京大/筑波大/京都大の「T2Kオープンスパコン」の83TFLOPS。理論性能に対する実効性能を示す実効効率では、世界最高の93.38%を達成したという。

 システムは同社のベクトル型スーパーコンピュータ「SX-9/E」160ノードで構成され、ピーク性能は理論値で131TFLOPS。CPUは1CPUで102.4GFLOPSの演算性能を持ち、稼働システムとして世界最速としている。このCPUを活かす大規模な共有メモリや、CPUとメモリ間のデータ転送、ノード間の高速ネットワークにより、世界1位の実効効率を実現した。

(2009年 6月 4日)

[Reported by 山田 幸治]