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ベンキュー、MacBookに接続するだけで同等の色味を再現できる5Kモニター

MA270S

 ベンキュージャパンは12月12日、都内にて記者発表会を開催し、Mac向けモニター「MAシリーズ」の新モデルを発表した。価格はすべてオープンプライスで、発売日および実売予想価格は、5K対応フラグシップモデル「MA270S」が2026年2月で19万7,800円前後、Nano Gloss光沢パネル採用27型の「MA270UP」および31.5型の「MA320UP」がともに2025年12月23日でそれぞれ9万9,800円前後、11万9,800円前後の見込み。

 MAシリーズは、Macユーザーのライフスタイルに自然に溶け込み、ストレスのない体験を提供することを目的に設計されたモニター製品群。MacBookと外部モニター間での色差による作業効率低下を防ぐよう、Macと同じ色を表現できる再現性に注力してデザインされている。

BenQ執行役副社長洞口寛氏
BenQプロダクトマネージャー高見裕介氏
MAシリーズのコンセプト
MAシリーズラインナップ

 また、独自のカラーモード「M-Book」を搭載しており、MacBookの内蔵ディスプレイに近い色味を設定できる。また専用設定アプリ「Display Pilot 2」を用いることで、MAシリーズの設定をAppleキーボードから行なったり、MacBookと同期させたりと、高度な連携を取ることが可能。

 いずれのモデルも、ケーブル1本でMacBookとの映像/データ/音声の伝送や電源供給などを賄い、デスク上のごちゃつきを防ぐことができる。MA270SはThunderbolt 4、ほか2モデルはUSB Type-Cを利用する。また、本体もシルバー筐体のミニマルデザインを採用するなど、MacBookと調和したスマートなデスクトップ環境を演出するように設計されている。基本デザインは全モデルほぼ共通。

 スタンドに関しても、畳んだMacBookを傷付けずに置くためのレザーパッドの装備や、16型/14型MacBookに合わせた150mm(MA270S)/115mm(MA270UP、MA320UP)の高さ調整機能など、MacBookとの併用に最適化されている。またチルトのみ対応するApple純正モニタースタンドとの差別化として、-5~20度のチルト/左右各15度のスイベル/90度ピボットに対応する。

スタンドに備えられたレザーパッド

 目への負担を軽減する機能として、ブルーライト軽減やフリッカーフリーといった独自のアイケア技術を搭載し、TUV認証を取得しているという。

シリーズ初の5Kパネル搭載「MA270S」

MA270S。MacBookやiPadなどのApple製品と調和するようデザインされている

 MA270Sは、MAシリーズ初の5K(5,120×2,880ドット)解像度に対応する27型フラグシップモデル。218dpiという、Apple純正のRetinaディスプレイ並みのピクセル密度を実現し、写真や映像の細部まで精細に描写する。

 Nano Gloss仕上げの光沢パネルを採用し、2,000:1の高コントラスト比とP3 99%の広色域に対応、Mac特有の色味と統一された自然な表示を再現する。最大輝度は450cd/平方m、リフレッシュレートは70Hz。

 インターフェイスは、MA270Sが入力用にThunderbolt 4(96W給電対応)、USB Type-C(35W給電対応)、HDMI 2基、そのほかにThunderbolt 4(15W給電対応)、USB Type-C(15W給電対応)、USB 2基を搭載。デイジーチェーン接続により、MA270Sを経由してもう1台モニターをつなぐこともできる。

MA270Sの背面インターフェイス。ポート上部の通気用スリットはこのモデルのみ
MA270Sは4Kモデルに搭載されている照度センサーが除かれ、通気スペースが確保されている

発色豊かな光沢モデル「MA270UP」「MA320UP」

MA270UP
MA320UP

 同時に発表された27型のMA270UPおよび31.5型のMA320UPは、Nano Gloss光沢パネルを採用する4K(3,840×2,160ドット)モデル。従来の非光沢のみだったラインナップにバリエーションが追加される形だ。担当者によれば、市場が非光沢パネルでほぼ占められている現状において、MacBookらしい映りを表現するため、あえて光沢モデルという選択肢を提供するという。

 MA270UPは、最大輝度が450cd/平方mと非光沢モデルより50cd/平方m高くなっており、それ以外は非光沢モデルと同じくコントラスト比1,200:1、色域P3 95%、リフレッシュレート60Hzなどをサポートする。

 MA320UPは、基本的な仕様は非光沢モデルと変わらず、最大輝度が550cd/平方m、コントラスト比が1,300:1、色域がP3 97%、リフレッシュレートが60Hzなど。

 両モデル共通で、入力用にUSB Type-C(90W給電対応)、HDMI 2基、そのほかにUSB Type-C(15W給電対応)、USB 2基を搭載する。

手前: 非光沢モデルのMA270U、奥: 光沢モデルのMA270UP
左: MA270S、右: MA320U(既存の非光沢モデル)。表示部分の大きさ以外はほぼ同じ意匠で揃えられている
奥: MA320U、手前: 光沢モデルのMA320UP
4Kモデルの背面インターフェイス
4Kモデルの上面、照度センサー

 また、出荷日は未定ながら、120Hz表示に対応した31.5型モデルのMA320UGの発売を予定しているという。