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GoogleのAIコードエディタがHDDを誤消去。間違ったコマンド実行で

 Googleが提供するAIコードエディタ「Antigravity」で、AIが誤ってHDD上のデータをすべて削除してしまうトラブルが報告された。

 報告によれば、ユーザーがAntigravityでアプリを開発していたところ、アプリが正常に動いていないことに気付き、サーバーの再起動をAIエージェントに依頼。指示を受けたAIエージェントは、再起動にはキャッシュを削除する必要があるとユーザーに説明し、コマンドを実行した。しかし、実際にはDドライブ全体が削除されてしまった。

 AIエージェントに対し、ドライブ上のデータが削除されていると問いかけると、削除コマンド「rmdir」のターゲットにキャッシュのディレクトリではなく、誤ってDドライブ全体を設定しており、致命的なミスだったとユーザーに謝罪。コマンドに「/q」のオプションを指定していたため操作時の確認が行なわれず、ゴミ箱にも残らない完全削除を実行してしまったと説明した。ユーザーは復旧ソフトなどによる救出を試みたが、ファイルを回復できなかったという。

 投稿では、AIエージェントによる自動コマンド実行を制御するオプションが、拒否リスト以外のコマンドをすべて自動実行する「Turbo」モードになっていたことも原因の1つだったと振り返り、ほかのユーザーに対してTurboモードの使用を控えるよう呼びかけている。