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2D映像を3Dにリアルタイム変換できるARグラス「XREAL 1S」
2025年12月2日 06:02
XREALは12月1日、東京ポートシティ竹芝にて開催されたXR関連のカンファレンス「「XR Kaigi 2025」において新製品発表会を開催。次世代ARグラス「XREAL 1S」およびモバイルバッテリ「XREAL Neo」を発表した。予約受付を開始しており、発売は2026年1月下旬の見込み。
発表会でXREALは2025年の実績について、XREAL Oneシリーズの発売やAmazonにおける業界検索シェア80%、前年比売上40%増などを果たしたとして、「収穫祭」の年だったと表現。続く2026年では、ブランド戦略として「ローカライズ」、製品戦略として「メインストリーム」を主軸に据え、より幅広い層への製品の浸透を図るとした。
XREAL 1S
XREAL 1Sは、「究極のポータブル大画面」を謳う最新ARグラス。「AR未経験者と、新時代を求める経験者へ」向けたモデルだという。単体での価格は6万7,980円で、前世代ミドルレンジに当たるXREAL Oneの6万9,980円よりもやや安価に抑えた形だ。カラーはサイレントブルー。また、予約購入特典でXREALシリーズへの出力とデバイスへの充電を同時に行なえる「XREAL Hub」が付属する。
自社開発空間計算チップ「X1」による、AIを活用した2Dから3Dへのリアルタイム変換機能を搭載。動画やゲーム画面といった通常の2DコンテンツをXREAL 1S上で再生するだけで、ソフトや追加デバイスなしに3D立体視可能な映像へ変換できる。ARグラス単体での実現は世界初だという。記者も試用したが、変換時のロスでフレームレートや精細さは若干損なわれるものの、不自然さなく立体化されており、正確さよりも没入感を重視したいゲームなどで活躍すると感じた。
また、XREAL Oneシリーズなどでおなじみのネイティブ3DoF、外付け小型カメラを併用しての6DoFによる、スクリーンの固定も健在だ。本体のみの時は上下左右方向への視線回転、専用外付け小型カメラ「XREAL Eye」装着時には加えて前後方向の移動に対して、スクリーンを空間上に固定できる。
視野角は52度、解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)、最大輝度は700cd/平方m、重量は82gであり、XREAL Oneの50度、フルHD(1,920×1,080ドット)、600cd/平方m、82gと比較して、いずれも同等以上の性能にパワーアップしている。
BOSE製サウンドシステムによる高音質、瞳孔間距離調整機能、3段階に調整可能なレンズ透明度など、XREAL Oneシリーズに搭載していた主要な機能もすべて引き継いでいる。
ディスプレイはソニー製0.68型OLEDマイクロディスプレイを採用し、投影方式はこれまでと同じくハーフミラーを利用するバードバス方式。
本体サイズは展開時で162.9×148.3×52.15mm。
XREAL Neo
同時に発表されたアクセサリ「XREAL Neo」は、ARグラス利用時のバッテリ消耗を解消しながら、XREAL 1Sの接続性を強化するモバイルバッテリ。価格は1万4,580円。XREAL 1Sとセットで予約すると、通常8万2,560円のところ、予約価格7万6,560円で購入できる。
XREALシリーズ向けのハブとしての機能を備えており、XREAL NeoをスマホやPCに接続、さらにXREAL 1Sなどを数珠つなぎすることで、デバイス本体に給電しつつ映像を写し出すことができる。
また、通常XREALシリーズ単体ではNintendo Switch 2の「TVモード」を起動できず、据え置き機として使用できないが、XREAL Neoを介すことでTVモードを使用可能になり、出先で高画質、高パフォーマンスなゲームを楽しめるようになる。
容量10,000mAh、最大入力60W、最大出力40Wと、バッテリとしての性能自体もスマホ向けとして必要十分なレベルである。またワイヤレス充電こそ対応しないものの、内蔵した磁石によりiPhoneなどの背面へ貼り付け可能。同梱の専用シールを利用すれば、ほかのデバイスの背面にも吸着可能だ。
長距離移動中の使用も視野に入れて開発されており、航空機に持ち込んで使用できるよう各種承認を得ているという。
本体サイズは最薄部で121×72×17mm、重量は240g。
XR Kaigiでのブースでは、実写映像をサンプルにした3D変換のほか、初音ミクや花譜の3DMVなどを楽しめる「スパーシャルディスク」や、動くデジタルフィギュアを表示できる「ホロモデル」を体験できる。
XR Kaigiは12月3日まで実施している。
