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Snapdragon 8 Gen 3搭載で6万円台?レノボのAndroidタブレットが侮れなかった

Lenovo Yoga TabでAI生成した、猫のデッサン風イラスト

 レノボ・ジャパンは9月24日、Androidタブレットの新製品「Lenovo Idea Tab Plus」および「Lenovo Yoga Tab」を発表した。10月28日には、これに関するメディア関係者向けの製品体験会を開催した。

Lenovo Idea Tab Plus

 Lenovo Idea Tab Plusは、学生をはじめとするデジタルネイティブ層をターゲットとしたスマートラーニング向けAIタブレット。直販価格はメモリ8GB/ストレージ128GBモデルが3万9,820円、メモリ8GB/ストレージ256GBモデルが4万3,780円。

Idea Tab Plus。左から順にクラウドグレー、サンドローズ、ルナグレー

 AI機能として、「Lenovoメモ」アプリ内で、ユーザーが書いた文章に対して「AIに続きを書かせる」「AI要約」といったライティング機能が利用できる。また、生成する文章の傾向は「ユーモア」や「礼儀正しく」など複数のパターンから選択できる。

デモ画面のAI機能ボタン

 標準で「Lenovo Tab Pen」が付属する。単6乾電池で動作し、4,096段階の筆圧検知とチルトをサポートしている。

 主な仕様として、SoCはDimensity 6400、メモリは8GB、ストレージは128GBまたは256GBを採用。10,200mAhのバッテリを搭載し、ストリーミングで最大13時間の利用が可能。45Wの急速充電にも対応し、約86分でフル充電できる。

 ディスプレイは12.1型WQXGA(2,560×1,600ドット)パネルを採用。DCI-P3カバー率96%の色域に対応し、ハイブライトネスモード(HBM)では最大800cd/平方mの輝度を実現する。OSはAndroid 15で、Android 17までOSアップグレードと4年間のセキュリティパッチを提供する。

 インターフェイスはUSB 2.0 Type-C、microSDカードスロット、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2、背面1,300万画素/前面800万画素カメラなどを搭載。本体サイズは約278.8×181.1×6.29mm、重量は約530g。

 オプションで薄型フォリオキーボードケースやフォリオケースも用意される。

Tab Pen
フォリオキーボードケース装着状態

Lenovo Yoga Tab

フォリオケースとTab Pen Proを装着したYoga Tab

 Lenovo Yoga Tabは、プロダクティビティやクリエイティビティ用途向けの薄型プレミアムタブレット。直販価格は6万3,800円。

 先述のLenovoメモにおけるAIライティング機能に加え、手書きスケッチをAIが3Dイラストなどに変換する「スケッチイメージ」機能も利用できる。また、NPUを搭載し、AI処理をローカルで実行可能だとしているが、現時点では日本語対応はクラウドによるAI処理のみで、ローカルでの対応は来年(2026年)以降の見込み。

 標準で「Lenovo Tab Pen Pro」が付属する。8,192段階の筆圧検知に加え、ジェスチャー操作に対応。ペン先から消しゴムへの切り替えやカット、ペーストなどがシームレスに行なえる。またバイブレータやスピーカーによる触覚フィードバックを備え、鉛筆やマーカーなどさまざまなツールの書き心地を表現できる。

 ディスプレイは11.1型(3,200×2,000ドット)を採用。リフレッシュレート144Hzに対応し、Corning Gorilla Glass 7を採用する。

 主な仕様として、SoCはNPU内蔵Snapdragon 8 Gen 3、メモリは12GB、ストレージは256GBを搭載。68Wの急速充電に対応する。

 ディスプレイは11.1型3,200×2,000ドットPureSight Proディスプレイを搭載。リフレッシュレート144Hzに対応し、Corning Gorilla Glass 7を採用している。OSはAndroid 15で、Android 18まで3回のOSアップグレードと4年間のセキュリティパッチを提供する。

 インターフェイスはUSB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort Alt Mode対応)、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、1,300万画素+200万画素背面カメラ、1,300万画素前面カメラなどを搭載。本体サイズは255.5×165.8×6.2mm、重量は約458g。

 オプションでトラックパッド付き専用キーボードケースやフォリオケースも用意される。

専用キーボードケースを装着した状態。右に置いてあるのはTab Pen Pro
フォリオケース、Tab Pen Proを装着した背面
左: Yoga Tab、右: 比較用のiPhone 12 mini

AI機能デモ

 体験会では、各製品のAI機能に焦点があてられた。

 Lenovo Idea Tab PlusではLLMによる文章作成サポートを実演。デモとして通常の文章作成の様子が披露されたほか、筆者の実験では、バイブコーディング用のツールとして使用したり、一度英語で文章作成させた後に全文を日本語訳させたりといった、多少強引な使用方法でもしっかりと結果を出力してくれた。

英語の文章を生成させた後、全文を日本語に訳させた結果
Pythonでブロック崩しを作るプログラムを「ユーモア」に出力させた結果

 Lenovo Yoga Tabでは手描きのラフから、AIによる仕上げで綺麗なイラストが生成される様子を実演。

Lenovo Yoga TabでAI生成した、ロボットの3D風イラスト
生成元の家の絵
家のデッサン風イラスト
現状のUIでは、AIイラスト生成画面のボタンが画面端に見切れてしまっている

 これらのAI生成物に関しては、UIにも「あくまで参考としてご利用ください」と表示されている通り、何らかの形での二次利用などは推奨されていない。著作権問題などの観点から、「一般的な解釈での」運用を求めている。

 なお、クラウドでのAI処理にはGoogleのモデルにレノボがカスタマイズなどを加えて、レノボ自社のグローバルのサーバーで運営されている。サブスクリプション契約などは不要無料で利用可能だ。