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GeForce RTX 5080相当になったGeForce NOW、ローカル並みの高画質実現

 NVIDIAは、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」の大幅なアップグレードに関して、メディア向けの体験会を開催した。

 GeForce NOWは、NVIDIAが提供しているクラウドゲーミングサービス。サーバー側でゲームを実行し、クライアント側での入力を反映しつつゲーム画面をクライアントに転送する。このうち最上位のUltimateメンバーシップでは、9月より「GeForce RTX 5080-class SuperPOD」が導入され、GPUがBlackwellベースにアップグレード。DLSS 4マルチフレーム生成やニューラルレンダリング、メガジオメトリといった機能が利用可能になった。なお、価格は従来通り。日本リージョンはすでにアップグレードが展開済みだ。

 GeForce RTX 5080相当のGPUを採用し、Tensorコアは従来比2倍、GPUメモリは48GBに増加。CPUも最新のRyzen Threadripper PROにアップグレードされ、既存サーバーより30%高速化。システムメモリも2倍に増強されるなど、ハードウェア面が大幅に強化されている。

 デモ体験の会場では、YUV 4:4:4のフルカラー情報で映像をストリーミング伝送する技術「Cinematic Quality Streaming(CQS)」による表現力の向上が強調された。従来、クラウドゲーミングで課題となっていた暗所での色滲みや、森の木々といった細かいディテールの潰れを大幅に低減し、ローカルPCとほぼ一致する画質体験を得られるとした。CQSモードでは現状、H.265コーデックが中心に使用される。

左: YUV 4:2:0(つまりCQSオフ)での表示、右: YUV 4:4:4(CQSオン)での表示。ゲーム内の立ち位置やアングルは一致していないため、画像はあくまで参考
CQSがオフの状態。画面を写真に撮った状態なので分かりにくいが、CQSオン(右)と比較するとなんとなく暗所がぼやけているのがお分かりいただけるだろうか

 対応デバイスも拡大。SteamOSデバイスへのサポートが強化され、Steam Deckでは90fps、Lenovo Legion Goでは120fpsまでフレームレートが向上した。それぞれ、デバイス搭載ディスプレイのリフレッシュレートに合わせた設定。また、新たにレーシングホイール(Logicool G29など)をサポートし、ハプティックフィードバック(反動)にも対応することでリアルなレーシングゲーム体験が可能となった。

90FPS動作に対応したSteam Deck
ハプティックフィードバック対応のホイールによるプレイ

 ストリーミングのサポートも拡張され、新たに5K解像度で最大120fpsでのストリーミングが可能となった。競技向けには、フルHD(1,920×1,080ドット)で360fps、1440p(2,560×1,440ドット)で240fpsでのゲーム動作に対応する。スマートTV、スマートモニターでも4K/120fpsなどモニターがサポートする範囲でプレイ可能。

 ゲームライブラリへのアクセスも改善される。新機能「Install-to-Play」により、サーバーにプリインストールされていないゲームもユーザー自身でインストールしてプレイ可能になる。これにより、従来の2,000タイトルに加え、新たに2,200以上のゲームがプレイ対象となる。

 有料会員には100GBのストレージが用意されるほか、セッション切断後もインストールデータを保持するアドオン「永続ストレージ」も提供される。価格は200GBで月額490円、500GBで840円、1TBで1,390円となっている。

 推奨されるネットワーク帯域は、5K/120fpsで65Mbps、4K/120fpsで45Mbps、フルHD/60Hzで25Mbpsなど。クライアントソフト内のネットワークテスト機能で遅延や帯域幅を確認できる。

要求される回線速度