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発火原因はセル内部の短絡。cheero、山手線車内で燃えたモバイルバッテリの調査結果を報告

cheero Flat 10000mAh

 cheeroは8月21日、7月20日にJR山手線社内で発生した同社製モバイルバッテリ「cheero Flat 10000mAh」の発火事案について、原因調査の結果を報告した。発火原因はセル内部の短絡によるものだと断定したという。

 同社ではcheero Flat 10000mAhの発火事案について、外部専門家を交えた原因調査を実施。X線による細部調査の結果、充放電制御基板には燃焼や損傷が見られず、セルのみが燃焼していたことが確認できたという。そのため、セル内部の短絡が発火原因だと断定したとしている。

 セルが発火に至った直接要因は特定できていないものの、考えられる可能性として、(1)高温環境での使用/保管による熱暴走、(2)製造工程での異物混入やセパレータ損傷などによるセルの内部不具合、(3)強い圧迫や曲げによる物理的損傷、(4)落下などの衝撃によるセル内部の短絡といったものを挙げている。同社では引き続き原因を究明していくという。

 なお、cheero Flat 10000mAhについては、当時Shenzhen Blue Times Technologyから仕入れ、日本市場向けに販売していた製品だったという。一方、cheeroが現在販売しているそのほかのモバイルバッテリはすべて別の製造委託先で生産されており、今回の事象はcheero Flat 10000mAhに限定されたものだと説明している。

 cheero Flat 10000mAhは発火事案以前よりリコールが行なわれており、cheeroでは引き続き製品の回収を進めている。