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「Xperia 1 VII」登場。AIでカメラ機能をさらに高めた新型フラグシップ

Xperia 1 VII

 ソニーは、スマートフォン「Xperia 1」シリーズ最新モデル「Xperia 1 VII」を発表した。日本を含むワールドワイドで展開予定で、国内では通信事業者モデル、SIMフリーモデルともに6月上旬以降の発売を見込む。

 なお、従来まで同時に発表していた「Xperia 10」シリーズの新モデルは、秋頃に発表する予定。

 Xperia 1 VIIは、Xperiaシリーズの中で、フラグシップモデルとして位置付けられている「Xperia 1」シリーズの最新モデル。従来モデル同様に、高次元なクリエイティビティを求めるユーザーや、究極のオーディオ/ビジュアル体験を求めるユーザーなど、スマートフォンに強いこだわりを持つユーザーをターゲットとしている。

 国内では、通信事業者モデル、SIMフリーモデルともに6月上旬以降の発売を予定。SIMフリーモデルとなる「Xperia 1 VII QX-FS44」は、ソニーのインターネット直販サイト「ソニーストア」や国内のソニー直営店「ソニーストア 銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神」、一部の家電量販店、ECサイトにおいて発売を予定しており、5月20日より予約受付を開始する。

 SIMフリーモデルの実売予想価格は、メモリ16GB/ストレージ512GBモデルが23万5,000円前後、メモリ12GB/ストレージ512GBモデルが21万9,000円前後、メモリ12GB/ストレージ256GBモデルが20万5,000円前後の見込み。

 同時に、5月13日から9月1日までの期間中、ロトに挑戦したうえでXperia 1 VIIを購入し、応募した人に最大で3万円相当がプレゼントされる「Xperia VII発売記念キャンペーン」も実施する。

【表】Xperia 1 VIIの主な仕様
キャリアモデルSIMロックフリーモデル(QX-FS44)
SoCSnapdragon 8 Elite
メモリ/内蔵ストレージ12GB/256GB16GB/512GB、12GB/512GB、12GB/256GB
外部ストレージ最大2TB microSDカード
OSAndroid 15
OSアップデートOSアップデート : 4回
セキュリティアップデート : 6年
ディスプレイ6.5型有機EL、フルHD+(1,080×2,340ドット)、アスペクト比19.5:9
HDR、リフレッシュレート1~120Hz、DCI-P3カバー率100%、ITU-R BT.2020
背面カメラ超広角 : 16mm/F2、1/1.56型有効画素数4,800万画素(記録画素数1,200万画素)Exmor RS for mobile
広角 : 24mm/F1.9、光学式手ブレ補正、1/1.35型有効画素数4,800万画素(記録画素数1,200万画素)Exmor T for mobile
望遠 : 85~170mm/F2.3~3.5光学式ズーム、光学手ブレ補正、1/3.5型1,200万画素Exmor RS for mobile
前面カメラ24mm/F2、1/2.9型1,200万画素
5Gネットワーク仕様Sub-6/ミリ波Sub-6
対応SIMNano SIM+eSIM
対応ネットワークバンドキャリアにより異なる5G : n1/n3/n5/n28/n41/n77/n78/n79
4G : Band 1/2/3/4/5/7/8/11/12/13/17/18
/19/21/26/28/38/39/40/41/42/66
3G : Band 1/2/4/5/6/8/19
GSM : 850/900/1,800/1,900MHz
無線LAN/BluetoothWi-Fi 7/Bluetooth 6.0
オーディオPowered by WALKMAN
前面ステレオスピーカー「フルステージステレオスピーカー」
3.5mmオーディオジャック
LDAC/DSEE Ultimate/360 Reality Audio/360 Reality Audio Upmix/Music Pro
防水・防塵IPX5/IPX8、IP6X
生体認証機能電源ボタン一体型指紋センサー
外部ポートUSB 3.2 Gen 1 Type-C、3.5mmオーディオジャック
おサイフケータイ対応
バッテリ容量5,000mAh、4年後残容量80%以上
ワイヤレス充電対応(Qi準拠)
サイズ/重量74×162×8.2mm/197g
カラースレートブラック、モスグリーン、オーキッドパープル

 本体デザインは、従来モデルのXperia 1 VIとほぼ同様に、直線的に切り落とされたメタルフレームとガラスを組み合わせ、細かな溝や凹凸の加工を施したFunctional Tactile Designを採用。ガラスは、ディスプレイ面に「Gorilla Glass Victus 2」、裏に「Gorilla Glass Victus」を採用する。

 カラーは、キャリアモデル、SIMフリーモデルともスレートブラック、モスグリーン、オーキッドパープルの3色をラインナップ。SIMフリーモデルでは、全メモリバリエーションで3色のカラーを用意する。

 サイズは74×162×8.2mmと従来モデルと同じだが、重量は197gと5g重くなった。

本体デザインは従来モデルとほぼ同等
スレートブラック
モスグリーン
オーキッドパープル

AI機能も加わったカメラ

 Xperia 1 VIIのカメラでは、AIを駆使した新たな動画撮影機能を2つ追加。1つ目が「AIカメラワーク」で、AIによる高精度な被写体トラッキングと強力な手ブレ補正によって、常に被写体を画面中央に捉えて動画の撮影が行なえる。2つ目が「オートフレーミング」で、超広角レンズと広角レンズを同時に利用しつつ、AIの被写体トラッキングによって、広範囲を捉えた4K動画と、被写体をクローズアップしたフルHD動画を同時に撮影できる。

新たな動画撮影機能として「AIカメラワーク」と「オートフレーミング」を搭載
AIカメラワークでは、AIによる高精度な被写体トラッキングと強力な手ブレ補正により、常に被写体を画面中央に捉えた動画を撮影
オートフレーミングでは、超広角レンズと広角レンズを同時に利用し、広範囲を捉えた4K動画と、被写体をクローズアップしたフルHD動画を同時に撮影

 背面カメラの構成は、従来モデル同様に16mm超広角、24mm広角、85~170mm光学ズーム望遠の3眼仕様だが、超広角レンズに組み合わされる撮像素子が有効画素数4,800万画素(記録画素数1,200万画素)の1/1.56型Exmor RS for mobileに進化し、撮像素子の画素数、サイズともに強化。

 同時に、F2の明るいレンズに変更されたことで、広角レンズだけでなく超広角レンズでもフルサイズセンサー並み暗所撮影能力を備える。あわせて、周辺まで歪みの少ないレンズとなり、ソフトウェア補正を加えなくても歪みの少ない超広角写真が撮影できる。広角レンズと望遠レンズの仕様は従来同様だ。

 このほか、ウルトラHDRや望遠レンズを利用したテレマクロなどの撮影機能、人物瞳認識、動物瞳認識、主要被写体認識、ホワイトバランス調整、露出調整、深度認識などのAIを駆使した独自機能、クリエイティブルック、プロモードなどの機能も引き続き搭載している。

 なお、裏面カメラユニットは従来同様縦にレンズが並ぶ構造だが、従来モデルではカメラユニットの突起側面が斜めのすり鉢状だったのに対し、Xperia 1 VIIではほぼ垂直に切り落とされたデザインに変更されている。

背面カメラは、従来同様の16mm超広角、24mm広角、85~170mm光学ズーム望遠の3眼仕様で、ユニット側面が垂直に切り落とされたデザインに変更
超広角レンズの撮像素子が有効画素数4,800万画素(記録画素数1,200万画素)の1/1.56型Exmor RS for mobileに進化。レンズも明るくなり暗所撮影能力が向上
歪みの少ない超広角レンズの採用で、ソフトウェアによる補正不要で歪みの少ない超広角撮影が可能
AIを駆使した独自撮影機能も引き続き搭載

WALKMAN譲りの高品質サウンド

 サウンド周りでは、従来同様にハイレゾ対応の3.5mmオーディオジャックを備えているが、このジャック部に、WALKMANシリーズでも実績のある、金を加えた高音質はんだを使用することで伝送ロスを最小限に抑制。同時に、プレミアムグレードのオーディオ集積回路を採用したほか、非磁性銅メッキ加工を施した高音質抵抗を用いて磁気干渉による音の歪みを低減。これにより、有線接続時ではXperia史上最高の音質を実現している。

 また、内蔵スピーカーのフルステージステレオスピーカーも、ソニー・ミュージックとの協業による音作りで高音域を拡張するとともに、低~中音域を最大10%向上。こちらもXperia史上最高の音質を謳っている。

 このほか、Bluetoothの送信パワーを最大2倍に高めており、人混みでも安定してワイヤレスイヤフォンとの接続が可能となっている。

オーディオ回路にWALKMANシリーズで実績にある技術を採用
オーディオジャック部に、WALKMANシリーズでも実績のある金を加えた高音質はんだを使用し伝送ロスを最小限に抑制
フルステージステレオスピーカーは、高音域を拡張するとともに、低~中音域を最大10%向上
Bluetoothの送信パワーを最大2倍高め、人混みでも安定した接続性を実現

明るさや色をより正確に自動調整できるディスプレイ

 ディスプレイは、従来同様に1,080×2,340ドット表示対応の6.5型有機ELを搭載。アスペクト比は19.5:9、リフレッシュレートは1~120Hz。

 ディスプレイの仕様は従来モデルから大きく変わっていないが、Xperia 1 VIIではディスプレイ面と背面に照度センサーを搭載することで、より正確に環境照度を認識し、画面の明るさや色を自動調節できるようになった。同時にピーク輝度が20%高められており、明るい場所での視認性も向上している。制作者が意図した色を忠実に再現するクリエイターモードも引き続き備える。

ディスプレイは、1,080×2,340ドット表示、リフレッシュレート1~120Hz対応の6.5型有機ELを搭載
ディスプレイ面と背面に照度センサーを搭載し、より正確に環境照度を認識。環境に合わせて明るさや色を自動調節し、ピーク輝度も20%向上

性能面ではSnapdragon 8 Eliteなど搭載

 SoCにはSnapdragon 8 Eliteを採用し、冷却機構としてベイパーチャンバーを引き続き搭載。メモリは12GBまたは16GB、内蔵ストレージ容量は256GBまたは512GB。外部ストレージとして最大2TBのmicroSDカードも利用できる。

 5Gモバイル通信は、キャリアモデルは5G Sub-6/ミリ波の双方、SIMフリーモデルは5G Sub-6のみをサポート。無線LANはWi-Fi 7、Bluetoothは6.0準拠。おサイフケータイにも対応する。防水防塵性能はIPX5/IPX8、IP6X準拠。

SoCにSnapdragon 8 Eliteを採用
冷却機構としてベイパーチャンバーを引き続き搭載
外部メモリとして最大2TBのmicroSDカードを搭載可能

 外部ポートは、USB 3.2 Gen 1 Type-Cと3.5mmオーディオジャックを用意。物理ボタンは、指紋認証センサー一体型電源ボタン、ボリュームボタン、シャッターボタンを右側面に備える。生体認証機能は指紋認証のみ対応し、顔認証は非対応。

 ゲーム関連機能としては、CPUやGPUの過度な仕様を抑制し、十分なフレームレートを維持しながら消費電力を最大10%削減、表面温度を2℃低減できるFPS Optimizer対応のゲームエンハンサーを引き続き搭載する。

 AI関連機能としては、カメラやディスプレイ関連の独自AI機能に加えて、Google Geminiやかこって検索、編集マジックなども利用できる。

 バッテリ容量は従来同様の5,000mAhで、バッテリ持ちは約2日間、4年後も最大容量80%を維持する長寿命バッテリも引き続き採用している。Qi準拠のワイヤレス充電、おすそわけ充電にも対応する。

 OSはAndroid 15を搭載し、OSアップデートは4回、セキュリティアップデートは6年間実施される。

FPS Optimizer対応のゲームエンハンサーを引き続き搭載
AI機能として、Google Geminiやかこって検索、編集マジックなどにも対応
バッテリ容量は5,000mAhで、バッテリ持ちは約2日間、4年後も最大容量80%を維持する
OSアップデートは4回、セキュリティアップデートは6年間実施

 このほか、縦置き対応スタンドやストラップホールを備える純正カバー「Style Cover with Stand for Xperia 1 VII」を周辺機器として用意。従来モデルと同様に用意されるもので、実売予想価格は5,000円前後の見込み。

縦置き対応スタンドやストラップホールを備える純正カバー「Style Cover with Stand for Xperia 1 VII」
実機写真
正面
裏面
下部側面
左側面
上部側面
右側面
背面カメラ
手に持った状態