ソニー、“Ultimate Mobile PC”こと新「VAIO Z」シリーズ
~光学ドライブ/GPUのドック化で最軽量時1.15kgに

VAIO Zシリーズ

7月30日 発売

価格:オープンプライス



 ソニーは、薄型軽量の13.1型モバイルノートPC「VAIO Z」シリーズを7月30日より発売する。価格はオープンプライス。

 4月の「IT Mobile Meeting」で予告された「Ultimate Mobile PC」。従来のVAIO XシリーズとVAIO Zシリーズを融合したような製品になっている。

 本体は光学ドライブとGPUを外付けにすることで、軽量化と薄型化を実現。最軽量時の重量は約1.15kg、厚さは16.65mmのフラットタイプ。本体サイズは約330×210×16.65mm(幅×奥行き×高さ)。この筐体に、通常電圧版のCore i7/i5を搭載。冷却には新開発の超薄型デュアルファンを採用した。

 一方で、VAIO Zシリーズの特徴である高解像度の液晶ディスプレイを継承し、SSDはSATA 6Gbps対応モジュールで高速化を図った。GPUを本体から無くしたのは、Intel HD Graphics 3000が従来のZシリーズの単体GPU(GeForce GT 330M)と遜色ない性能になった理由もあるとする。

約16.65mmまで薄型化筐体の各層新開発のデュアルファン
マザーボードはVAIO Xシリーズと同様、薄型化のため片面実装SATA 6Gbps対応になったSSDモジュール

 バッテリ駆動時間は約9時間(店頭モデル)。本体の底面全体に取り付ける拡張バッテリも用意され、装着時の駆動時間は約17.5時間(同)、厚さは約24.75mm、重量は約1.7kg。充電は本体から、放電は拡張バッテリから行なうように設計され、拡張バッテリ単体でも充電できる。

拡張バッテリ本体底面の全体に装着。フラットな形状が維持される

4画面出力のイメージ

 光学ドライブとGPUは「Power Media Dock」と呼ばれる外付けドライブのようなユニットに搭載。スロットイン式の光学ドライブ、AMD Radeon HD 6650M(1GB)を内蔵するほか、USB 3.0やディスプレイ出力などを装備。本体とドックの接続は、本体側のACアダプタとUSB 3.0コネクタに挿す専用のもので、ドックとの通信はUSB 3.0ではなく、USBコネクタ部分に専用の経路を設け、「LightPeak」技術を用いている。

 Power Media Dockのインターフェイスは、USB 3.0×1、USB 2.0×2、Gigabit Ethernet、HDMI出力、ミニD-Sub15ピンを備える。GPUはさまざまな設定に対応し、Intel HD Graphics 3000との同時利用も可能なため、計4画面の出力も行なえる。本体サイズは約148×220×16.65mm(同)、重量は約685g。

 このほか、従来同様の堅牢性に関する品質試験も、落下や平面/1点加圧、片手持ち振動やディスプレイ開閉など、本体およびPower Media Dockの両方で実施している。

VPCZ219FJ/B

 店頭モデルは「VPCZ219FJ/B」の1モデルを発売。店頭予想価格は25万円前後の見込み。

 主な仕様は、Core i5-2410M(2.30GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB(交換不可)、SSD 128GB(64GB×2、RAID 0)、Intel HM67 Expressチップセット、1,600×900ドット表示対応13.1型ワイド液晶、Windows 7 Home Premium(SP1、64bit)、Office Home and Business 2010を搭載。DVDスーパーマルチドライブ内蔵のPower Media Dockが付属する。本体の重量は約1.165kg。

 本体のインターフェイスは、USB 3.0(ドック接続兼用)、USB 2.0、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、WiMAX、Bluetooth 2.1+EDR、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン、SDXCカード(UHS-I対応)スロット、メモリースティックデュオ(PRO-HG)スロット、指紋センサー、131万画素Webカメラ(Exmor)、音声入出力などを備える。キーボードはバックライト付き。

 カスタマイズのVAIOオーナーメードは、よりハイスペックなオプションが用意される。最小構成の価格は144,800円。

 CPUはCore i7-2620M(2.70GHz)、Core i3-2310M(2.10GHz)などの5種類、メモリは4GB/6GB/8GB、SSDは128GB/256GB/512GB(いずれも2モジュール、RAID 0)を用意。筐体の薄型化に伴い、SSDモジュール4枚の構成は無くなった。液晶ディスプレイはこれまでと同様に、1,920×1,080ドット(フルHD)のAdobe RGB 96%パネル、1,600×900ドットを選択できる。通信系は、新たにNTTドコモのLTE「Xi」対応ワイヤレスWANが追加された(8月下旬予定)。

 Power Media Dockは、DVDスーパーマルチドライブ、Blu-ray Discドライブの2モデルを用意。GPUはRadeon HD 6650M固定。ドック無しのVAIO Z本体のみでも購入できる。

 本体色は店頭モデルのブラックのほか、カーボンブラック、ブルー、ゴールドの4種類。Power Media Dockを同時購入する場合は、本体色に合わせた色がセットになる。

カーボンブラックブルーゴールド

(2011年 7月 5日)

[Reported by 山田 幸治]