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ライカ搭載スマホで躍進するXiaomi。日本での常設店もオープン

 Xiaomiは13日、2025年上期の新製品発表会を開催し、ライカと共同開発したフラグシップスマートフォン「Xiaomi 15 Ultra」や11.2型タブレット「Xiaomi Pad 7」シリーズ、スマートウォッチ「Xiaomi Watch S4」など多数の新製品を国内市場に投入すると発表した。

 本稿では発表会の様子を紹介する。製品の細かな仕様などは別記事を参照されたい。

2024年はスマホシェア3位を継続。年間の販売成長率は1位に

鄭 彦氏

 発表会では、同社取締役副社長の鄭 彦氏が登壇し、同社のグローバルおよび国内における事業戦略や2024年の振り返りなどについて話した。

 グローバルにおいては、同社は引き続きスマートフォン市場でシェア3位を維持し、年間販売成長率は前年比15%増と、上位3社の中で最も高い成長率を記録した。また、タブレット市場では5位、ウェアラブル市場では1位のシェアを確保している。

 さらに、昨年3月にEV市場へ参入した同社は、「SU7」モデルを発売後1年足らずで18万台納入するなど、順調な成長を遂げている。加えて、IoT製品においては、世界中で8億6,000万台以上のデバイスが同社のプラットフォームに接続されているという。

 国内市場では、日本初となるライカカメラ搭載スマートフォンの発売や、多数のIoT製品の発表を行なうとともに、製品体験イベントを積極的に開催し、ユーザーとの直接的な交流にも注力したという。

 こうした取り組みが、常設店「Xiaomi Store」の日本展開への自信につながり、その結果、3月22日にイオンモール浦和美園店、4月5日にイオンモール川口店でのオープンが決定した。

 鄭氏は最後に、2025年も革新的なデバイスや多種多様なスマートホーム製品の展開を積極的に進めていくと意気込みを語った。

ライカ搭載スマホを2機種投入

安達 晃彦氏

 続いて、同社プロダクトプランニング本部 本部長の安達 晃彦氏が登壇し、Xiaomi 15 Ultraなどの新製品の説明を行なった。

 Xiaomi 15 Ultraは、昨年5月に発売された「Xiaomi 14 Ultra」の後継モデルで、さらなるカメラ性能の向上を果たしている。発売日は3月18日となり、Xiaomi 14 Ultraの際はグローバルから2カ月遅れての発売となったが、今回はグローバルとほぼ同時の発売となる。

Xiaomi 15 Ultra
左からブラック、ホワイト、シルバークローム
背面
前面
上部
右側面
下部
左側面
カメラ部分

 本製品の最大の特長は、ライカと共同開発したクアッドカメラシステムだ。14mmから200mmの焦点距離をカバーし、大三元レンズ相当のカメラ機能をモバイルデバイスに取り入れている。安達氏はXiaomi 15 Ultraのカメラ性能について、一眼カメラ並みの撮影体験を提供できると語り、もう何本もレンズを持ち歩く必要はないと述べた。

 特に100mmの望遠カメラには2億画素の大型センサーを採用し、従来モデル比で236%の光を取り込むことができ、夜間撮影性能を大幅に向上している。また、同社初の13チャンネルスペクトルセンサーを備え、正確な色温度を再現できるとする。

 動画撮影では、8K撮影やフロントカメラでの4K撮影に対応し、すべての焦点距離での10-bit Log撮影をサポートする。本製品はAndroid端末として初めてACES製品パートナーに認定されている。

Xiaomi 15 Ultraのカメラ機能について

 カメラ機能ではこのほか、シャッターボタンやサムサポートレスト、2,000mAhのバッテリなどを備え、よりカメラらしい見た目になる「Xiaomi 15 Ultra Photography Kit Legend Edition」を、前モデルに引き続き用意する。

Xiaomi 15 Ultra Photography Kit Legend Edition

 性能面では、プロセッサにSnapdragon 8 Elite Mobile Platformを採用する。前世代比で消費電力を抑えつつ高いパフォーマンスを発揮するほか、80TOPSのNPUによりAI処理が強化されている。

 本製品は、3月3日よりスペインで開催されていたMWC 25においてBest Product Awardを受賞しており、安達氏は日本市場での評価も楽しみにしていると語った。

プロセッサにSnapdragon 8 Elite Mobile Platformを採用
MWC 25でBest Product Awardを受賞している

 同社は今回、ライカ搭載スマートフォンとして、フラグシップコンパクトモデルの「Xiaomi 15」も発表した。本製品は、同社が昨年末にXを通じて日本に導入してほしいスマートフォンをアンケートした際に、Xiaomi 15 Ultraの次に要望の多かったモデルで、4月1日に発売する。

 Xiaomi 15は、幅71.2mm、厚さ8.08mm、重量が191gと片手で持ちやすい点を特長とする。ディスプレイは6.36型で、1.38mmの4辺狭額縁設計となる。こうした4辺狭額縁設計は同社初であり、まるで画面そのものを持っているかのような高い没入感を謳っている。

 小型軽量でありながら、ライカと共同開発のトリプルカメラシステムを搭載する。23mmのメイン、14mmの超広角、60mmの望遠カメラを備え、日常の撮影に十分な焦点距離をカバーする。

 カラーはグリーン、ホワイト、ブラックの3色のほか、特殊な熱加工を施した限定カラーのリキッドシルバーを用意する。

Xiaomi 15
左からリキッドシルバー、グリーン、ホワイト、ブラック
背面
前面
上部
右側面
下部
左側面

Xiaomi 15は高いカメラ性能を持ちながら日常使いに適しているのが魅力的

左から、安達 晃彦氏、市川 渚氏、福家 一哲氏、坪谷 雅之氏、鄭 彦氏

 発表会では、イオンモール 取締役上席執行役員 営業担当の坪谷 雅之氏や、ライカ・カメラジャパン 代表取締役社長の福家 一哲氏が挨拶したほか、写真家でクリエイティブディレクターの市川 渚氏がゲスト登壇し、トークセッションも行なわれた。

 市川氏はトークセッションにおいて、Xiaomi 15の魅力について語った。同氏はこれまで、スマートフォンのカメラをメモ用として使っており、作品制作には使用してなかったが、昨年初めてXiaomiのスマートフォンカメラを試し、カメラ性能の高さに驚いたという。特に、「Xiaomi 14T Pro」を初めて使用した際、撮影後に編集せずとも完成度の高い写真ができることに感銘を受けたと述べた。

 Xiaomi 15については、従来のUltraシリーズに近いカメラ性能を持ちながら、コンパクトで日常使いに適している点を評価した。同氏はXiaomi 14 Ultraも試したことがあり、カメラ性能の高さに魅力を感じつつもサイズが大きく、日常的に持ち歩くには不便に感じていたという。そのため、Xiaomi 14T Proの方が好みに合っていたが、Xiaomi 15が登場したことで「これだ」と感じたという。

 また、市川氏は、Xiaomi 15のデザインにも注目し、特にリキッドシルバーを是非購入したいと述べた。トークセッションや展示では、同氏がXiaomi 15を用いて沖縄で撮影した作例も紹介された。

トークセッションの様子
リキッドシルバーモデルのXiaomi 15を持つ市川氏
市川氏がXiaomi 15で撮影した作例の1つ。撮って出しによる作品だという

タブレットから調理家電まで、多様な新製品が登場

Xiaomi Pad 7 Pro

 発表会ではこのほか、11.2型Androidタブレット「Xiaomi Pad 7」シリーズやミドルレンジスマートフォン「Redmi Note 14 Pro 5G」、ベゼルカスタマイズ可能なスマートウォッチ「Xiaomi Watch S4」、Wi-Fi接続対応モデルも選べるワイヤレスイヤフォン「Xiaomi Buds 5 Pro」など、複数の新製品が紹介された。

 同社はスマートホーム家電として、スマートTV「Xiaomi TV A 43 2025」、スマートカメラ「C500 Dual」、スマート体重計「S200」、エアフライヤー「Xiaomi スマートエアフライヤー」シリーズなども展示された。

Xiaomi Pad 7
Redmi Note 14 Pro 5G
左からコーラルグリーン、ラベンダーパープル、ミッドナイトブラック
背面
前面
上部
右側面
下部
左側面
カメラ部分
Xiaomi Watch S4
Xiaomi Buds 5 Pro
Xiaomi TV A 43 2025
C500 Dual
Xiaomi メッシュシステム AX3000 NE
Xiaomi メッシュシステム BE3600 Pro
スマート体重計
Xiaomi スマートエアフライヤーシリーズ
Xiaomi スマート空気清浄機 4 Compact
Xiaomi コードレス掃除機 G20シリーズ