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配信の切り抜きに便利なマーカー機能が使えるHybrid MP4対応の「OBS 30.2ベータ」

OBS Studio 30.2 Beta 1(筆者の環境ではセーフモードでしか起動せず)

 6月8日にリリースされた動画配信/キャプチャソフト「OBS Studio 30.2 Beta 1」において、複数の新機能が実装された。

 この中でベータ機能として「Hybrid MP4」と呼ばれる新しい出力形式がサポートされた。Hybrid MP4では高信頼性と互換性のある出力を実現しており、録画中にOBSやOSがクラッシュするなどしても、クラッシュ時点までの動画データは保存され、そのまま再生もできる。

 具体的には、ファイルは断片化されたファイルとして書き込まれ、その後ソフト再多重化と呼ばれるプロセスによって、通常MP4として最終処理される。内部の断片化が隠蔽されているため、通常のMP4ファイルとして利用できる。対応ビデオコーデックはH.264/HEVC/AV1、オーディオコーデックはAAC/Opus/FLAC/ALAC/PCMとなっている。

 そしてこのHybrid MP4では、編集プロセスにおいて特定のセッションの開始部分を発見しやすくするため、チャプターマーカー機能が追加されるのだが、OBS Studio 30.2でもサポートされ、ホットキーやWebSocket、OBSフロントエンドAPIなどで挿入できるようになった。これを活用することで、配信時に盛り上がったところにマーカーを記録しておけば、後に切り抜き動画を作成する際の手間を減らせる。

 このほか、30.2ではマルチトラックビデオストリーミングの追加(NVIDIA GPUが必要)、拡張RTMP/FLVマルチトラックオーディオ/ビデオのサポートなどの機能拡張が行なわれた。

Hybrid MP4がベータサポートされた