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より多くのスマホで使える「Android 15 Beta 2」。フォアグラウンド制御や16KBページサポート

 米Googleは15日(現地時間)、「Android 15 Beta 2」をリリースした。このバージョンでは、同社の「Pixel」シリーズに加え、Xiaomi、シャープ、OnePlus、Nothing、OPPO、などより多くのデバイスで利用可能となった。生産性の向上、バッテリへの影響の最小化、アプリの性能の最大化しつつ、プライバシーとセキュリティにも重視したという。

 性能の最適化としては、フォアグラウンドサービスの変更が挙げられ、6時間のタイムアウトが設けられ、それ以降は新しいメソッドによりフォアグラウンドサービスとしてみなされなくなる。また、バックグラウンドからフォアグラウンドを開始するための新しい要件も実装される。

 また、標準の4KBページに加え、16KBページもサポートするようになる。これによりメモリを大量に使用するワークロードでパフォーマンスが向上。同社のテストによれば、アプリ起動時間は平均で3.16%、最大で30%短縮したほか、起動時の消費電力は平均4.56%軽減。カメラやシステムの起動時間も改善するという。

 GPUのAPPI利用に関しては、現在高性能アプリ/ゲームではVulkanが台頭しているため、今後このVulkanを最優とする。従来のOpenGL ESに関しては、Vulkan上で実行する「ANGLE」を介するようになる。現在はAndroid 15の開発者向けオプション→実験:ANGLEを有効にする」で有効化できるが、2025年には標準でオンとなり、2026年にはOpenGL ESは完全にANGLE経由となるという。

ANGLEを用いたOpenGL ESの実装ロードマップ

 このほか、AV1デコーダである「dav1d」は、ハードウェアでAV1デコードをサポートしていないデバイスでも利用可能になるという。

 セキュリティ面では、プライベートのスペースを作成する機能、メディア権限への部分的なアクセスが許可されている場合、アプリで最近選択した写真とビデオのみを強調表示できるようになる機能、URIの権限チェック、安全なバックグラウンドアクティビティの起動などが実装される。

プライベートスペースの作成

 このほか、大画面デバイスにおけるマルチタスクの改善、ピクチャー・イン・ピクチャーの新しい実装、ウィジェットのプレイビュー、予測バック、toSansCJKのバリアブルフォントへの変更、古い日本語のひらがなに対応する仮名フォントなどの、ユーザー体験の向上が図られる。

マルチタスクの改善
NotoSansCJKのバリアブルフォント
古い仮名のサポート