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Lenovo、PCからスマホ操作する「Smart Connect」や第2世代モバイルモニター投入

LenovoとMotorolaが発表したSmart Connect

 LenovoとMotorolaは、2月26日(現地時間)からスペイン王国バルセロナ市で開催される「MWC 2024」に出展し、新しい製品やサービスの展示を行なう。この中で、PCからスマホを操作するための「Smart Connect」や14型モバイルモニターの第2世代製品となる「Lenovo ThinkVision M14t Gen 2 Mobile Monitor (Touch)」が発表された。

PCとスマホを連携させる「Smart Connect」

PC上のSmart Connectアプリからスマホをシームレスに接続してさまざまな連携機能を利用できる

 最近はWindows自体に標準機能として「スマートフォン連携」(英語名 : Phone Link)機能が搭載されており、スマホの写真転送などが手軽に行なえるようになっている。

 しかし、スマートフォン連携は機能が最小限ということもあり、より高機能な別のツールが使われることも多い。たとえば、IntelがEvoブランドのPCに提供している「Intel Unison」の最新版では、タブレットを拡張ディスプレイ(PCの2番目のディスプレイ)として活用できる機能が用意されている。

Smart Connectを使うにはMotorolaのデバイスが必要
タブレット版のアプリ

 今回、LenovoとMotorolaが発表した「Smart Connect」もそうしたPCとスマートデバイスを連携するツールだ。

PCから電話をかけるといった機能にも対応

 写真などのファイルをスマホからPCに転送するファイル転送機能、PCからスマホの回線を利用して電話をかける機能、SMSを送受信する機能などにはもちろん対応しているが、それに加えてタブレットをPCの拡張ディスプレイにする機能、さらにスマホの上のアプリをPCに表示させて操作する機能、スマートデバイスからPCをロックする機能などが用意されている。

スマホアプリをスマホ上でピンチしてPCに送ると、PC側でリモート表示される。複数のアプリを表示することも可能
PC側でリモート表示

 たとえば、LINEのような複数デバイスへのインストールに対応していないアプリで、スマホのアプリをPCから操作できたら便利だなと思うことがあるだろう(LINEはPCアプリが用意されており、スマホで認証することでPCから送受信が可能)。

 そうしたときに、スマホ上でアプリをピンチすることで、PC側にアプリを表示可能(実際にはスマホ上のアプリがリモート表示されている)。PCのキーボードで長文を作成して相手に送信といった使い方が可能だ。

スマホが近くにあるときにはリモート画面を非表示、近くにないときには表示などを自動で行なってくれる
PCのキーボードを利用してスマホやタブレットの操作も可能
タブレットをPCの拡張ディスプレイとしても利用可能

 また、スマホの位置によって表示を変えたりできる。たとえばスマホが近くにあるときは直接操作できるので、スマホのリモート画面はPCには表示せず、スマホを遠ざけるとリモート操作の画面が自動表示されるといった具合だ。

 こうした連携はWi-Fi DirectないしはWi-Fi AP経由で行なわれるのでWi-Fiが有効になっている必要がある。

 Motorolaによれば、スマホのアプリはMotorola専用で、Motorolaのいくつかの製品にバンドルされるとのこと。Motorolaの背面カメラをPCのWebカメラとしても利用可能で、Web会議などを高品質に行なえる。

 タブレットに関してもLenovoのいくつかのモデルで利用できる。PCに関してはLenovo製PCでなくても利用可能で、アプリをMicrosoft Storeからダウンロードすればよい。MotorolaとLenovoによれば、今後数カ月の間にSmart Connectの提供を開始する計画だ。

 なお、Motorolaは昨年のLenovo Tech Worldで初公開した、本体を折り曲げて腕に巻いたりできる折れ曲げ型ディスプレイを採用したスマホを再度公開した。こちらはPoC(Proof of Concept)として作られたものとなり、現時点では製品化の予定はないということだが、得られた知見を将来の製品作りに生かすことになる。

Motorolaが展示した折り曲げ型ディスプレイを採用したスマホのPoC

強化されたThinkVision M14tの第2世代

ThinkVision M14t Gen 2

 Lenovoが発表したThinkVision M14t Gen 2は、その名前からも分かるように2020年に発表された14型タッチ対応モバイルディスプレイ「ThinkVision M14t(14型モバイル/1,920×1,080/IPS/USB-C)」の第2世代となる製品だ。

 ThinkVision M14tは、2019年に発表されたThinkVision M14のタッチ対応版として発売された製品で、デジタイザペンにも対応している。USB Type-Cケーブル1本で給電(USB PD)とディスプレイ出力(DisplayPort Alt Mode)を可能にし、別途ACアダプタなどを持ち歩かなくても手軽に利用できる。

【表】ThinkVision M14t Gen 2のスペック
サイズ14型
パネル方式IPS
ベゼル3辺狭額縁
解像度2,240×1,400ドット
輝度300cd/平方m
アスペクト日16:10
コントラスト比1,500:1
色域100% sRGB
リフレッシュレート60Hz
タッチ機能10点タッチ/ペン(4,096段階筆圧検知)
USBUSB Type-C (外部電源供給対応/パススルー)×2
スタンドチルド角-5度/+90度
スタンド別サイズ314.8× 4.6× 223.1 mm
重量0.7kg

 今回発表されたThinkVision M14t Gen 2は、大枠はそのままに、ディスプレイパネルが強化されている。

 初代では1,920×1,080ドット(アスペクト比16:9)、輝度300cd/平方m、コントラスト比700:1のIPSパネルが採用されていたが、今回の第2世代ではアスペクト比が16:10となる2,240×1,400ドット、コントラスト比も1500:1になるなどパネルとしてのスペックが強化されている。そのほかは、従来製品とほぼ同じスペックになっている。

 ThinkVision M14t Gen 2は8月から販売開始予定で欧州での価格は399ユーロ。

Type-Cのモバイルドックも

Lenovo USB-C Slim Travel Dock

 「Lenovo USB-C Slim Travel Dock」という新しいUSB Type-Cモバイルドックも発表された。

 USB Type-Cが3ポート(うち1つが65WのPD給電に対応)、USB Type-A(10Gbps)が2ポート、4K/60p出力に対応したHDMIが1つ、SDカードとmicroSDカードスロットが1つずつ用意されている。

 USB-C Slim Travel Dockは3月より販売予定で欧州での価格は63ユーロ。