ニュース
NVIDIA、ゲーム時約140WのミドルレンジGPU「GeForce RTX 4060 Ti」
2023年5月18日 22:00
米NVIDIAは、Ada Lovelaceアーキテクチャを採用したミドルレンジ向けのGPU「GeForce RTX 4060 Ti」および「GeForce RTX 4060」を発表した。価格および発売日は、4060 Tiの8GBモデルが399ドル/5月24日、16GBモデルが499ドル/7月。4060の価格は未発表で発売は7月。
GeForce RTX 4060 Ti
GeForce RTX 4060 Tiは最新のAda Lovelaceアーキテクチャを踏襲し、AIによるフレーム補間でゲーム性能を大幅に向上させるDLSS 3といった機能をミドルレンジにもたらすことで、特にDLSS 3対応最新タイトルにおいての性能を大幅に向上させた。
なお、現時点ではDLSS 3によるフレーム補間を特徴としているAI機能だが、将来的にはほぼ同じ容量でもテクスチャの解像度を大幅に引き上げられる「Neural Textures」といった機能が利用可能になると予告した。
Ada Lovelaceの特徴の1つでもある大容量L2キャッシュも採用。メモリはGDDR6で18Gbps転送でメモリバス幅が128bit、メモリ帯域幅は288GB/sと、従来のGeForce RTX 3060 Tiや2060 SUPERの448GB/sを下回るものの、L2キャッシュの大容量化によりキャッシュミスを低減し、554GB/sの実効帯域を達成できるという。
主な仕様は、CUDAコア数が4,352基、RTコア数が34基、Tensorコア数が136基、ベースクロックが2,310MHz、Boostクロックが2,535MHz。各部の演算性能は、シェーダー部が22TFLOPS、RTコアが51TFLOPS、Tensorコアが353TFLOPSなどとなっている。新たにNV Encoder部分が第8世代となり、AV1をサポートした。
アーキテクチャの進化により消費電力が抑えられているのが特徴で、TGPは160W、消費電力はゲーム時平均が140W、ビデオ再生時が13W、アイドル時が7Wと、いずれも旧世代より低くなっているのが特徴。
ディスプレイインターフェイスはDisplayPort×3、HDMI。電源コネクタは8ピン×2またはPCI Express 5.0。
ちなみにこのところ8GBのビデオメモリ不足について各所で指摘が上がっていたりするが、NVIDIAとしては多くのプレイヤーの環境であるフルHD解像度において、画質設定を適切に設定すれば8GBが依然としてスイートスポットであることに変わりはないとした。このため16GB版も用意されているものの、あくまでもより高いゲーム画質設定を求めたいユーザーのためのものだとしている。