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IBM、新AIデータプラットフォーム「watsonx」
2023年5月10日 09:47
米IBMは、新たなAIとデータプラットフォームである「IBM watsonx(ワトソンエックス)」を発表した。2023年7月から順次提供を開始する。
2023年5月9日(現地時間)から、米フロリダ州オーランドで開催している同社年次イベント「Think」の基調講演において、米IBMのアービンド・クリシュナ会長兼CEOが発表したもので、「生成AIをビジネスで活用するための新たなプラットフォームになる」と話した。
IBM watsonxは、基盤モデルと生成AIを組み込んだWatsonの新製品と位置づけられ、ツールや機能群などよるAI構築のための企業向けスタジオである「IBM watsonx.ai」、構造化や非構造化、半構造化、マルチモーダルのすべてのデータを配置できるデータストアの「IBM watsonx.data」、AIガバナンスツールキットである「IBM watsonx.governance」で構成する。
また、Red Hat OpenShift上に構築されているため、必要な場所にデプロイすることができ、AIの利用を拡張し、加速できると述べた。
IBMでは、AIのワークロードを処理するために設計したGPU-as-a-serviceインフラストラクチャーの提供や、クラウド炭素排出量の測定から追跡、管理、報告まで支援するAI搭載ダッシュボードの提供のほか、IBMコンサルティングにおいては、1,000人以上のAIエキスパートを擁するIBM Consulting Center of Excellence for Generative AIを設立し、AIの導入支援に向けて、watsonxおよび生成AIに関する新たなサービスを提供する。
Thinkの開催初日となる5月9日午前8時30分(現地時間)から行なわれた「Turn challenges into opportunities with hybrid cloud and AI(ハイブリッドクラウドとAIで課題をチャンスに変えよう)」と題した基調講演が開かれた。
この中でクリシュナ会長兼CEOは、「IBM watsonxは、過去3年以上に渡り、研究者と開発者によるハードワークによって生まれた、まったく新しいプラットフォームである」と前置きし、「基盤モデルの開発により、ビジネスのためのAIはこれまで以上に強力になる。IBMは、お客様が単にAIを利用するだけではなく、AIを活用できるようにするために、企業のニーズに合わせて、IBM watsonxを提供する。IBM watsonxを利用することで、お客様はデータを管理しながら、ビジネス全体に渡って、自社向けのAI機能を迅速に学習、展開することができるようになる」と述べた。
さらに、「企業が活用するAIは、不正確な答えを出すわけにはいかない。データを活用してAIモデルを訓練する必要があるが、そのデータは正しいものであり、ガバナンスが確保されたものでなくてはいけない。間違った答えは修正し、正しくスケールアップする必要がある。企業向けAIとして安心して利用できる環境を提供する必要がある」と述べ、そこにIBM watsonxが貢献できることを訴えた。
IBM watsonxによって、あらゆる企業は、ツールやテクノロジー、インフラ、コンサルティングの専門知識の支援を通じて、自社のデータを活用して、独自のAIモデルを構築したり、既存のAIモデルをファインチューニングすることで業務に適応させたりし、ビジネスの成功につなげることができるという。
また、企業独自のデータと業界知識を活用して、これをAIモデルに適応させることで、より高い競争力を持ち、独自のビジネス価値が得られるようになるとした。
IBMでは、watsonxプラットフォームを利用することで、企業が顧客や従業員とのインタラクションと会話を実現できるほか、ビジネスワークフローと内部プロセスの自動化、IT プロセスの自動化、脅威からの保護、サステナビリティ目標への取り組みという5つのビジネス領域において、AIを活用できるとしている。
watsonxの構成要素
IBM watsonxを構成する、1つめのIBM watsonx.aiでは、オープンで、直感的なユーザーインターフェイスを通じて、従来の機械学習と、基盤モデルを活用した新しい生成AI機能を、学習、検証、調整、導入できるAI構築のための企業向けAIスタジオと位置づける。
データの準備から、モデルの開発、展開、モニタリングに至るまで、データとAIのライフサイクル全体を促進するさまざまな基盤モデルと、学習と調整のためのツール、費用対効果の高いインフラストラクチャーを提供する。2023年7月から提供を開始する予定だ。
また、このスタジオには基盤モデルライブラリーが含まれており、ユーザーは、IBMがキュレーションおよび学習した基盤モデルに簡単にアクセスすることができる。
テクノロジープレビュー版として提供する基盤モデルの初期セットとしては、自然言語インターフェイスによって、開発者がコードを自動生成できる「fm.code」、偏りを簡単に軽減できるキュレーションデータを使用して、迅速にカスタマイズできる「fm.NLP」、自然災害のパターンや生物多様性、土地利用などのビジネスに影響を与える可能性のある地球物理学的プロセスの変化を理解して対策を支援する「fm.geospatial」を用意している。
基調講演においては、IBMとRedHatが協力して、自然言語によってコード生成する「Watsonコードアシスタント」を構築していると説明。Red Hat Ansible Automation Platformと統合して提供することができるとした。デモストレーションとして、ランダムなパスワードを作るためのコードを、自然言語を使用して自動生成する様子をみせたほか、学習を繰り返すことで、固有のニーズにあわせたプライベートカスタムAIモデルを構築でき、企業固有のタスクの予測精度が大幅に向上することなどを示した。
なお、IBMとHugging Faceの連携により、watsonx.aiスタジオでは、Hugging Faceの数1,000のオープンモデルやデータセットを提供する予定だという。
2つ目のIBM watsonx.dataは、管理されたデータと、AIワークロードに最適化し、オープンレイクハウスアーキテクチャ上に、特定用途向けに構築したデータストアとして提供するもので、オンプレミス環境とマルチクラウド環境の両方でワークロードを管理。ワークロードの最適化により、組織はデータウェアハウスのコストを最大50%削減することができる。また、既存データベースの自動化や、ガバナンスのためのツールとセットアップ、ユーザーエクスペリエンスを簡素化するツールを組み込んで提供する。2023年7月から提供を開始することになる。
3つ目のIBM watsonx.governanceは、信頼できるAIワークフローを実現するAIガバナンスツールキットで、2023年後半から提供する。手動のプロセスによって発生するリスクや、時間およびコストを軽減し、透明性を持った説明可能な成果を導き出すために必要なドキュメントを提供するという。
一方で、IBMでは、今後、主要なソフトウェア製品にwatsonx.aiの基盤モデルを実装する予定も明らかにした。
具体的には、Watson Code Assistantにおいては、生成AIを活用して、開発者が簡単なコマンドでコードを自動生成できるようにするソリューションを、2023年後半に提供。AIOps Insightsでは、コードとNLPのための基盤モデルで強化したAIOps機能を実現。より迅速に、コスト効率の高い方法で障害を解決できるようにする。
さらに、Watson AssistantとWatson Orchestrateでは、従業員の生産性と顧客サービス体験の向上を実現するために、NLP基盤モデルとの組み合わせによって提供する予定だという。
Environmental Intelligence Suite (EIS)では、地理空間基盤モデルを搭載し、企業が独自の目標やニーズに基づいて、環境リスクに対処するためにカスタマイズしたソリューション構築が可能になり、プレビュー版を2023年後半に提供するとしている。
今回の基調講演の中で、米IBMのクリシュナ会長兼CEOは、「これまでの10年間のAIは、ディープラーニングの時代であったが、それを進化させていくには多くのコストが必要であり、投資に対する見返りがある領域にだけ利用されるにすぎなかった。だが、大規模言語モデルによる生成AIは、さまざまなタスクを実行できるようになる。100倍良くなるように動作することは、進化という水準ではなく、革命といえるものになる。
長年、私のようなテクノロジーの進化を見てきた人間にとっては、Netscapeに出会った瞬間のような興奮がある。そこから、インターネットの普及につながった。今、この瞬間は、大きな変曲点であったと10年後に指摘できるような貴重な瞬間の1つであり、大きな技術的進歩の瞬間である」と発言。
「ハイブリッドクラウドとAIの2つが、ビジネスの変革を促し、大きな価値をもたらすことになる。2017年から比較すると、AIの導入率は2倍になり、30~40%の企業が採用している。今後は、あらゆるビジネスのプロセスに適用できるようになる。ハイブリッドクラウドとAIによって、企業にはゲームチェンジの可能性が生まれることになる」などと述べた。
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