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ChatGPT対抗AIチャット「Google Bard」が試験運用開始

Bardのテストページ

 Googleの大規模言語モデル「LaMDA」の軽量バージョンをベースとしたAIチャット「Bard」がアメリカおよびイギリスで試験運用開始された。日本では現在対応対応していないが、今後順次対応するものとみられる。

 研究用の大規模言語モデルであるLaMDAの軽量化かつ最適化されたバージョンを利用しているが、今後時間の経過とともにより新しく機能的なモデルにアップデートする。ユーザーはBardとの会話を通して、生産性を高めたり、アイデアを加速して好奇心を満たすことができる。

 たとえば、読書目標を達成するためのヒントを得たり、物理量子学を簡単な言葉で説明してもらったりできるという。

 ただし現時点では、固定観念を反映した幅広い情報からの学習結果を出力するため、“自信を持って提示しながら”も不正確、誤解を招く、もしくは虚偽の情報を提供することがあるため、注意するようユーザーの理解を求めている。

 たとえば、屋内用の観葉植物を提案してもらったところ、“ZZ”と略された植物(和名:ザミオクルカス、サトイモ科の植物)を提案したが、スペルが「Zamioculcas Zamioculcas」になっていたという(正しくはZamioculcas Zamiifolia)。こうした欠点はあるものの、メリットの方が大きいため、現時点では複数の回答を選択できるようになっている。

自身を持って回答を提示しているが、間違いも含まれているため注意が必要

 Bardは大規模言語モデルへの直接なインターフェイスである一方で、Google検索を補完するものとして機能するとしており、Web全体でソースを検索できるようになっている。「Google it」をクリックすると、クエリの候補が表示され、その候補から検索結果が新しいタブで開くため、回答に関連する項目を深く掘り下げることができる。

 BardはまたGoogleの「AIの原則」に基づいており、品質と安全性に重点を置いて開発された。人間のフィードバックと評価によってシステムを改善し、会話のやり取り数の制限といったガードレールを組み込むことで、対話が有益でトピックに沿ったものになるようにしているという。

Bardはあくまでも実験段階
Googleのブログ投稿の執筆の手伝いもした