「ChatGPT」のような対話能力を持つオープンソースの生成AIモデル

　Databricksは3月27日、「ChatGPT」のような対話能力を持つオープンソースの生成AIモデル「Dolly(ドリー)」を発表した。価格はオープンプライスだが「わずか数台のコンピューティングマシンに要する価格」と同等という。

　生成AIモデルとトレーニングコードをオープンソース化し、誰でも生成AIを再現できるという生成AIモデル。オープンソースの大規模言語モデル(LLM)を利用し、高品質な学習データを用いて、1台のマシンで30分以内の学習をさせることで、誰でもChatGPTのような命令追従能力を持たせることができるようにしたという。

　導入企業はAI活用におけるコスト問題を解決するだけでなく、データ管理におけるプライバシーやセキュリティの懸念にも対処できるようになると謳う。また、サードパーティのクラウドプロバイダーに費用を払うことなく、自社でモデルを構築できるようになり、データの非公開化、安全性、コンプライアンスを保つことができるとしている。

　ChatGPTの搭載するモデル「GPT-3」が1,750億個のパラメータなのに対し、Dollyは60億個のパラメータで成立しており、かつ、テキスト生成、ブレーンストーミング、オープンQ&Aなどで同じ質的性能を多く備えていると謳う。

　今回のDollyの公開は、あらゆる企業が大規模な言語モデルの力を活用できるようにすることに焦点を当てたものといい、Databricksは今後もさまざまな取り組みを展開していくとしている。