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日本HP、16:10液晶/64GBメモリ搭載の14型薄型軽量モバイルワークステーションなど
2022年6月14日 11:00
株式会社日本HPは、モバイルワークステーションの新製品となる「ZBook G9」シリーズを発表した。「Firefly」、「Fury」、「Power」、「Studio」の4機種を展開し、7月上旬より順次発売する。
ZBook Firefly G9
ZBook Firefly G9は、薄型/軽量な筐体デザインのモバイルワークステーション。14型と16型の2モデルを用意し、どちらも7月上旬に発売予定で、価格はそれぞれ29万400円から、31万200円から。
19.9mmの薄さと、14型モデルで約1.5kg、16型モデルで約2kgの軽さが特徴の製品。CPUには第12世代Core i7 U、GPUにはNVIDIA T550を搭載する。メモリは前世代のG8が最大32GBまでだったのに対し、G9では最大64GB DDR5が選択可能となった。
ディスプレイは縦横比16:10のWUXGA(1,920×1,200ドット)液晶を搭載。ハイブリッドワークに向けた機能としては、物理プライバシーシャッター付き500万画素Webカメラ、紛失防止機能のTile、筐体の物理的な開封を検知するTamper lock機能なども備える。そのほか、EPEAT GOLDやTCO認定の取得、リサイクル素材の採用などにより、サステナビリティにも配慮したとする。
主な仕様は14型と16型でほぼ同様で、スタンダードモデルの場合、Core i7-1255U、16GB DDR5メモリ、512GB PCIe SSD、NVIDIA T550、14型/16型WUXGA液晶、Windows 10 Proなどを搭載。
インターフェイスはともに、Thunderbolt 4×2、USB 3.0×2、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、HDMI 2.0b、500万画素Webカメラ(Windows Hello対応)、音声入出力などを備える。
本体サイズ/重量は、14型モデルが315.6×224.3×19.9mm(幅×奥行き×高さ)/約1.5kg、16型モデルが358.7×250.9×19.9mm(同)/約2kg。バッテリ駆動時間は最大約11.5時間。
ZBook Fury G9
ZBook Fury G9は、CPUに第12世代Core i7 HXを採用したモバイルワークステーション。16型のみの1サイズ展開で、8月下旬の発売を予定しており、価格は45万9,800円から。
4機種の中で最上位モデルに相当し、前世代のG8と比べてよりハイグレードな位置付けの製品となった。ノートPCながらデスクトップPCと同等の性能を発揮できるとしており、SSDやメモリなどの交換を簡単に行なえるツールレスサービスドアを底面に備えるのも特徴。
主な仕様はスタンダードモデルの場合、Core i7-12800HX、32GB DDR5メモリ、1TB PCIe SSD、NVIDIA RTX A1000、16型WUXGA液晶、Windows 10 Proなどを搭載。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.0×2、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、HDMI 2.1、Mini DisplayPort、500万画素Webカメラ(Windows Hello対応)、SDカードスロット、音声入出力などを備える。
本体サイズは363×250×28.6mm(同)、重量は約2.6kg。バッテリ駆動時間は未定。
ZBook Studio G9
ZBook Studio G9は、GPUにGeForceまたはプロ向けのNVIDIA RTXシリーズを選択可能なモバイルワークステーション。16型のみの展開で、7月上旬の発売を予定しており、価格は45万9,800円から。
GeForce搭載モデルを用意するなど、クリエイターも意識した製品だとしており、最大メモリ容量も従来の32GBから64GBへと倍増。ハイエンドGPUも選択可能としつつ、重量も約1.9kgに抑えている。
主な仕様はスタンダードモデルの場合、Core i7-12700H、32GB DDR5メモリ、1TB PCIe SSD、NVIDIA RTX A1000、16型WUXGA液晶、Windows 10 Proなどを搭載。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.1 Type-C、USB 3.0、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、720p Webカメラ(Windows Hello対応)、microSDカードスロット、音声入出力などを備える。
本体サイズは356×242×19mm(同)、重量は約1.9kg。バッテリ駆動時間は未定。
ZBook Power G9
ZBook Power G9は、Furyがハイエンドよりの製品となったことを受け、ミドルレンジをカバーする製品として展開するモバイルワークステーション。Powerシリーズは国内初投入となる。15.6型のみの展開で、7月上旬の発売を予定しており、価格は37万6,200円から。
ほかの3機種が縦横比16:10のディスプレイを採用するのに対し、ZBook Power G9では16:9のフルHD(1,920×1,080ドット)液晶を搭載。シャーシなどにG8のものを使用してコストダウンを図るなど、性能だけでなくコストパフォーマンスも重視した製品だという。
主な仕様はスタンダードモデルの場合、Core i7-12700H、16GB DDR5メモリ、512GB PCIe SSD、NVIDIA RTX A1000、15.6型フルHD液晶、Windows 10 Proなどを搭載。
インターフェイスは、Thunderbolt 4、USB 3.0×3、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、HDMI 2.0、720p Webカメラ(Windows Hello対応)、音声入出力などを備える。
本体サイズは359.4×233.9×22.8mm(同)、重量は約2kg。バッテリ駆動時間は最大約16時間。
データサイエンス開発者向けのソリューションやツールも提供
あわせて、データサイエンス開発用途に向けたものとしては、各種ツール導入済みですぐに使えるワークステーションを発表。OSがUbuntuまたはWindowsから選択でき、どちらも各種ライブラリや開発ツールなどをプリロードした状態で提供することで、初期セットアップの時間を節約できるとしている。
加えて、管理ツールとして「HP Data Science Stack Manager」を新たに開発し、提供を開始。UbuntuまたはWindows Subsystem for Linux 2(WSL2)で利用できるもので、各種ツールのインストール/アンインストールやアップデートなども簡単に行なえる。UbuntuとWSL2のどちらもサポートすることで、デュアルブート環境におけるOS切替の手間なども省けるとしている。