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欧州、2024年までにスマホなどでType-C充電を義務付け。ノートPCも40カ月後に対象へ

 欧州委員会(European Commission:EC)は7日(現地時間)、モバイル機器などにおいて共通の充電器としてUSB Type-Cを導入する指令に対し、暫定合意に達したことを発表した。製造者は向こう24カ月以内に、製造する全ての携帯機器においてUSB Type-Cを標準として採用する必要がある。

 対象は、スマートフォン、タブレット、カメラ、ヘッドフォン、ポータブルスピーカー、ポータブルゲーム機など。ノートPCに関しては40カ月の移行猶予が与えられ、2026年頃にはUSB Type-Cに対応する必要があるとしている。

 この法令が実施されれば、消費者はデバイスのブランドに関係なくUSB Type-C充電器でデバイスを充電でき、製造者が不当に充電速度を制限することを防ぎ、デバイスと互換性のある充電器を使用した際は同じ充電速度を実現することを保証できる。

 加えて、充電器の販売をデバイスの販売から切り離すことで、未使用状態の充電器の余剰を抑え、充電器の製造と破棄を減らすことで、電子廃棄物の量を年間約1,000トン削減できると推定している。

 また、製造者に対して、デバイスに必要な電力や、高速充電の対応の有無などの関連情報の提示を指示。これにより消費者は既存の充電器が新しいデバイス要件を満たしているかどうかを確認したり、互換性のある充電器を選択したりすることが容易になるとしている。

 以上の政策と組み合わせれば、消費者が新たに購入する充電器の数を抑えられ、年間で合計2億5,000万ユーロの節約になるとしている。

 ECによると、2020年にEU全体で約4億2,000万台の携帯電話やそのほかの携帯型電子機器が販売され、消費者は平均で約3台の携帯電話充電器を所有、そのうち2台を定期的に使用している。それにもかかわらず38%は、充電器の非互換性により充電できなかったことを報告したという。

 また、先述の消費者が単独で充電器を購入するのにかかるコスト、未使用のまま破棄される充電器およびその処理にかかるコストなどの問題があった。消費者の利便性向上と浪費の抑制のため、このような政策を打ち出した。