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ソニー米子会社、宇宙光通信事業の新会社設立

 ソニーグループの完全子会社Sony Corporation of Americaは3日、宇宙光通信事業の新会社Sony Space Communications Corporation(SSC)の設立を発表した。低軌道の超小型衛星間を光で接続する小型光通信機器の開発と関連サービスの提供を目指すという。

 宇宙空間には約12,000機の人工衛星があり、今後も増加が見込まれるという。地球周回軌道における衛星での通信量も年々増加しており、利用可能な電波による通信量の限界も指摘されている。

 また、低軌道衛星は地上との通信が必要であり、大容量の通信を行うためには大型の通信機器が必要であること、地上局の上空を衛星が通過するタイミングでしか通信を行えないなどの制約があり、即時性に欠けるという課題があるという。

 SSCでは、これらの課題解決として、免許が必要な電波通信と比較して取り扱いやすい光通信を超小型衛星にも搭載できる通信機器として提供する予定。顧客対象は衛星開発関連企業など。

 SSCと同じソニーグループのソニーコンピュータサイエンス研究所は、小型衛星に搭載可能な形状で長距離空間大容量データ通信を可能とするための光通信システムの研究開発を手がけており、ISS「きぼう」日本実験棟への搭載実績もあるという。