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東京ドームを期間限定でシェアオフィスに。三井不動産のワークスタイリング会員向けサービス
2022年4月20日 11:04
東京ドームをワークスペースとして利用する期間限定の取り組みが行なわれている。
三井不動産は、同社が展開している法人向けシェアオフィス「ワークスタイリング」の会員を対象に、東京ドーム1塁側プレミアムラウンジをワークスペースとして利用できるサービスを、4月20日、21日、26日、27日、28日の5日間限定で実施している。
東京ドームを、働く場として提供するのは初めてのことだという。
東京ドームは、2022年3月に全面リニューアルを行なっており、今回、ワークスペースとして利用する3階バルコニー席のプレミアムラウンジも改装の目玉の1つだ。
仕事開始前のフィットネスイベントも
利用できるのは、午前8時から午後2時までで、ワークスタイリングの会員であれば、事前に申し込みを行なえば無料で利用できる。一日約30人が参加でき、Wi-Fiや電源が利用できるほか、コーヒーや水は無料で飲める。また、充電器などのオフィスツールの貸し出しも行なう。食事も持ち込んで、プレミアムラウンジ内で食べることが可能だ。
また、26日を除いた期間中には、グラウンドを利用したフィットネスイベントも開催する。
読売ジャイアンツの公式マスコットガール「VENUS(ヴィーナス)」の元メンバーがインストラクターとなり、午前8時15分~8時45分までの約30分間に渡って実施。希望者は、グラウンドに降りて、体験できる。仕事前にリフレッシュでき、普段とは異なるアイデアの発想につなげたり、生産性向上につなげたりできるとしている。
ヨガインストラクターなどの資格を持つ元メンバーの4人が交代で講師を務めることになる。
この日は、利用者のほぼ全員がフィットネスイベントに参加。静かな動きで上半身と下半身に刺激を与える通常のピラティスとともに、音楽に合わせて全身を動かすポップピラティスを約15分ずつ体験。インストラタクーのポップピラティスのハードな動きに、懸命についていく参加者の姿も見られた。
フィットネスイベントに参加した通信業界に勤務する40代の男性は、「朝からいい刺激を得られた。スイッチが入り、仕事が頑張れそうだ。シェアオフィスは大手町や六本木などで利用していたが、東京ドームという特別な場所であること、朝早い時間から利用できることから申し込んだ」と語った。
また、20代の男性は、「東京ドームに来たのは初めてだったが、学生時代は野球部で、憧れのグラウンドに立てた。感動して、今日は仕事にならないかもしれない。開放的な空間で非日常を体験でき、脳が活性化しそうだ。ピラティスはハードな動きだったが、みんなでやればがんばれると思った」などと述べた。
なお、フィットネスイベントは、三井不動産の健康経営支援サービス「&well」会員に対しても、&wellアプリを通じて、オンライン配信するという。
&wellとは?
「&well」は、三井不動産が、特定非営利活動法人健康経営研究会の監修のもと、企業の健康経営を支援するサービスとして2019年からスタート。従業員向けに様々な健康促進コンテンツを提供する「&well for Worker」と、人事・健康担当者向けに企業の健康経営推進をサポートする「&well for HR」を提供しているという。
今回のワークスペースとしての活用は、2021年1月に三井不動産が東京ドームに資本参加し、連結子会社化。東京ドームおよび読売新聞グループ本社との連携によって実現したものだ。
三井不動産のワークスタイリングは、2017年4月から開始している法人会員向けシェアオフィスで、約800社、約23万人が契約している。
ワークスタイリングでは、全国に広がる拠点を10分単位で利用可能な法人向け多拠点型サテライトオフィス「ワークスタイリング SHARE」と、郊外エリアを中心とした法人向け個室特化型サテライトオフィス「ワークスタイリング SOLO」、多様化する企業のニーズや様々なビジネスシーンに合わせた法人向けフレキシブルサービスオフィス「ワークスタイリング FLEX」を全国107拠点で展開。これまでにも三井不動産グループのホテルや商業施設などを活用し、法人に向けて多様なワークスタイルを提案しており、東京ドームホテルやザ・セレスティンホテルズ、三井ガーデンホテルズ、sequenceなど、三井不動産グループが提携する39拠点を利用したプランも用意してきた経緯がある。
今後も、東京ドームをはじめとした三井不動産グループが持つ多種多様なアセットを活用して、新たな働き方の実現に取り組むと予定だという。
また、東京ドームでは、今回の取り組みを通じて、スタジアムの新たな使い方や、試合前の時間帯の施設の有効活用を模索していくという。これまでにも、試合開始までの時間帯を利用して、新型コロナウイルスのワクチン接種会場として活用するなどの取り組みも行なっている。
現時点では、東京ドームを利用したワークスペース利用の予定はないが、今回の参加者のアンケート結果をもとに検討していくことになるという。