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Intel製GPU「Arc」に搭載される高解像技術「XeSS」、初のゲームデモ
2021年10月28日 12:24
米Intelは27日から28日にかけて、プライベートイベント「Intel InnovatiON」を開催している。このイベントのメインは第12世代Coreの発表であるが、基調講演ビデオの中で、次期ディスクリートGPU「Arc」(コードネーム:Alchemist)に関する機能についての解説があった。
ArcはTSMCの6nmプロセスで製造され、最上位のモデルではXeコアを32基内蔵。現代的なゲームを走らせるのに必要な最新の機能を一通り揃え、DirectX 12 Ultimateをサポートし、ハードウェアレイトレーシング、Mesh Shader、Variable Shadingなどに対応する。
独立したAIアクセラレーション機能も備えており、同社はこれを「XMX AI Acceleration」と呼んでいる。NVIDIAで言うところのTensorコアに相当するものだと思われるのだが、これを活用する技術として、高解像技術「XeSS」が紹介された。
XeSS技術自体はNVIDIAのDLSSや、AMDのFidelityFX Super Resolutionが目指すものと同様、ゲームは低解像度でレンダリングしてGPU負荷低減で性能向上を図りつつ、画素を補完して高解像度に見せるものとなっているが、過去の複数のフレームか高解像度画像を推論するものとされ、アプローチとしてはNVIDIAのDLSSに近いものだと思われる。
このXeSSもゲームでの対応が必要となるわけだが、基調講演でその最初の例として「The Riftbreaker」がAlchemist上で動作するデモがなされた(利用されたのはベータデモのリビジョン22335)。大量の3Dオブジェクトが、XeSSにより、1080pより精細な4K解像度で描画されながらも、スムーズに動作していることが確認できる。
Arcのもう1つの特徴が、既にエントリー向けのXe MAXでも利用できている「Deep Link」技術である。Deep Linkは、CPU内蔵GPUのエンコーダとディスクリートGPU両方のエンコーダを同時に利用し、トランスコーディングの時間短縮を図るものだが、これがArcでも利用可能だという。
基調講演では、動画変換ソフト「HandBrake」を利用し、CPU内蔵のXeグラフィックスとArcを協調させて形式変換を行なった場合、大幅に時間短縮できることがアピールされた。