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下位チームの挽回に期待! ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021 第3節 Day2レポート
2021年10月20日 10:28
いよいよ第3節が進行中の「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021(以下SFL 2021)」。本日は10月18日のDay1に引き続きDay2として、1試合目が名古屋OJA BODY STAR VS 魚群、2試合目はv6プラス FAV Rohto Z! VS Mildom Beastの2試合が行なわれる。本日も実況はアール氏、解説はハメコ。氏。そして今週木曜には早くも第4節 Day1が行なわれる。
本日の気になるポイントは現在2位のv6プラス FAV Rohto Z!と最下位魚群の動向だろう。本節Day1ではGood 8 Squadがまさかの2連敗でスコアを2ポイントしか伸ばせていない。そのため、v6プラス FAV Rohto Z!の成績次第で順位は容易に入れ替わる可能性が高い。また、現在最下位の魚群だが、ここでポイントを稼ぐ事でまだまだ上位への道は目指せるスコア差なので、本日の踏ん張りに注目していきたい。
ということで早速第3節 Day2の模様をレポートしていきたい。なお、今回も配信内容については、アーカイブが公開されており、後からでも自由に閲覧できる。
魚群の大ピンチを救ったのは水派コーリン!
1試合目のホームは名古屋OJA BODY STARで、出場メンバーはあきら、MOV、どぐら、オニキ。対するアウェイは魚群で、出場メンバーはマゴ、まちゃぼー、もけ、水派。アウェイの事前オーダーは、先鋒戦はマゴのかりん、中堅戦はもけのラシード、大将戦は水派のコーリンと発表された。リザーブはまちゃぼー。魚群は先鋒にリーダーのマゴがいきなり登場する。
名古屋OJA BODY STARの作戦タイムでは「当初でいけるね」と事前オーダーの確認のみを行ない、そのまま作戦タイムを終了。先鋒はどぐらのベガ、リザーブはMOVと発表した。中堅と大将はあきらとオニキが行なう。
試合開始前の準備時間に、ハメコ。氏は本日の魚群のオーダーについて「どんな相手でも勝ちが取りやすいキャラとして受けが広いため、水派のコーリンが大将として選ばれたのでは」とアウェイのオーダーについての予想を語った。
先鋒戦、1回戦の1ラウンドはマゴかりんの優勢で進めるも、どぐらベガの守りが固く崩せずせめぎ合いが続く。だが残り時間20秒を切る辺りでどぐらベガがダブルニープレスから一気に攻勢に躍り出てそのままコンボで決めて先ずは先制。2ラウンドは終始マゴかりんのペースで試合が進み、マゴかりんが攻め切って1勝を取り返す。ファイナルラウンドは、一進一退の攻防から互いにトリガーが引ける状況になったところで、どぐらベガの攻めパターンを読んでいたマゴかりんが逆に連携からクリティカルアーツ「神月流 覇道六式 覇者の型」で決めて先ずは1本。
2回戦1ラウンドは、マゴかりんが攻めまくるも、要所はキッチリとガードで守りを固めつつ反撃を入れるどぐらベガが体力的には有利で試合を進め、最後はゲージ利用のダブルニープレスでまずは1勝、2ラウンドはどぐらベガが攻勢で画面端にマゴかりんを追い詰めるもうまく差し返すマゴかりんと攻め合いが続くが、最後はマゴかりんのVリバーサルに対して、サイコクラッシャーアタックですり抜けて、最後はゲージ利用のダブルニープレスで2ラウンドも勝利し、どぐらベガが1本。
最終3回戦、1ラウンドは双方ともに果敢な攻め合いとなるが、守りの固いどぐらベガが先ずは先制してリーチ。2ラウンドは双方が守りを固めて体力が殆ど減らないまま時間が過ぎていくが、途中から互いの削り合いとなり、タイム20秒を切るあたりでマゴかりんの連携からのクリティカルアーツが華麗に決まって1勝を取り返す。ファイナルラウンドは終始どぐらベガの優勢で試合が運ぶ。マゴかりんの空中からの攻めも、どぐらベガの対空が見事に決まって、最後はゲージ利用のダブルニープレスで1本、先鋒戦はどぐらベガが勝ち取った。
中堅戦の作戦タイムは先鋒戦のどぐらベガの感想などで盛り上がるメンバーたち。オーダーについては「所定の通りで」と発言があり、そのまま作戦タイム終了。中堅はあきらのキャミィと発表。
あきらキャミィともけラシードの中堅戦、1回戦1ラウンドは双方がガンガンと攻めまくる正に殴り合いとも言えるスピーディな展開。前半はもけラシードのスピニングミキサーなどがヒットし、あきらキャミィの体力をガンガンと削りまくるが、後半は一転、あきらキャミィの怒涛の連携で1勝、2ラウンドはあきらキャミィの勢いが止まらず、最後はもけラシードの猛攻をかわしての、空中投げ、ネックスパイラルで勝利し、先ずは1本。
2回戦1ラウンドはもけラシードの猛攻が見事に決まって1勝、2ラウンドはあきらキャミィの猛攻で、反撃しようとするもけラシードが返す間もなく体力を削られ、最後は隙をついてのクリティカルアーツ「クロススティンガーアサルト」が決まり、1勝を取り返す。ファイナルラウンドもあきらキャミィの猛攻が止まらず、追い詰められたもけラシードが慎重に守りを固めつつ、慎重な攻めを見せるも、差し返しでトドメを刺して1本、中堅戦もホームのあきらキャミィが勝利となった。
ここまで魚群はアウェイながらも2連敗でホームの名古屋OJA BODY STARが優位に立った。特に最下位の魚群はこのまま3連敗してしまうと、第3節にして早くも厳しいスコアとなってしまう大ピンチの状況だ。そして迎えた大将戦は水派コーリンとオニキベガの1戦となった。
1回戦1ラウンドは攻めまくる水派コーリンが終始優勢のまま1ラウンドを勝利する。2ラウンドも水派コーリンの攻めが続き、ゲージ利用の攻撃で守りを固めるベガを削りつつ、Vトリガー「アブソリュートゼロ」発動からのパラベラム、リバースジャベリンとコンボを繋いでオニキベガを凍らせる。これによりオニキベガのスタンゲージが回復しなくなり、そのままスタンまで持ち込み、追撃のパラベラムを決めてまずは1本。
2回戦1ラウンドも水派コーリン優位で試合が進む。オニキベガの攻撃に対して、きっちり返してダメージを稼ぎ、最後はコンボで1勝。2ラウンドも水派コーリンが優勢のまま試合は進む。オニキベガが反撃に転じるも水派コーリンの守りは固くなかなかガードが崩せない。膠着しかけたところで攻勢に転じる水派コーリンが、Vトリガー「アブソリュートゼロ」発動からのヘイルストームを落としながらのリバースジャベリン連打でオニキベガを凍らせて一気にダメージを与えてそのまま連勝で2本目も取る。
ここでオニキベガがインターバルを挟んでの3回戦。1ラウンドはオニキベガの動きが少し変化し、水派コーリンにダメージが通るようになっていき、オニキベガ優勢のまま試合は展開。ところがVトリガー発動からの水派コーリンの反撃のコンボがうまく通り、体力はほぼ五分五分の状況の中、クリティカルアーツで倒しきって先制。2ラウンドも差し返しなど、オニキベガの猛攻が続く中、互いに距離を置いた状況で水派コーリンがVトリガー発動、そこからの攻めが決まって体力的には五分五分に。そこからオニキベガの投げも決まって、再びオニキベガ優勢に。しかし画面端にオニキベガを追い詰めた水派コーリンのゲージ利用のパラベラムがガッツリ決まって、最後は投げ技、プレッシャーリッジで勝負あり。水派コーリンが3連勝で大将戦を勝ち取った。
大将戦を魚群が勝利した事で、本カードのスコアは2-2のドローとなり、魚群のピンチを水派が救った形となった。
試合終了後の魚群へのインタビューでは、大将戦を勝利した水派から「初戦負けてしまったので2回目に出て勝ててよかったです」と謙虚なコメント。オニキベガが大将として出てきた点については「全キャラどれがきても戦えるように練習してきた」とした。アウェイの戦略について聞かれたリーダーのマゴは「こちらのオーダーに対して相手が誰を当ててくるか、読めていたので、それに合わせて練習をした。俺が大将で行こうと思っていたが、水派がベガに対してかなり自信を持っているようだったので、大将の方がいいと判断した。実際に試合では、とんでもない動きをして勝ってくれて嬉しいです」と戦略について語った。
大将戦でウメハラガイルに挑むときどバイソン! 衝撃の試合結果は!?
続く2試合目はホームv6プラス FAV Rohto Z!で、出場メンバーはsako、りゅうせい、ときど、ボンちゃん、対するアウェイはMildom Beastで、出場メンバーはウメハラ、ふ~ど、YHC-餅、もると。アウェイの事前オーダーは、先鋒がふ~どのポイズン、中堅はYHC-餅のダルシム、大将はウメハラのガイル。リザーブはもるとと発表された。
v6プラス FAV Rohto Z!の作戦タイムは、りゅうせいからの「完璧だと思います!」の発言からsakoからも「作戦通りでいきましょう。大丈夫です!」と早めの作戦タイム終了。先鋒はボンちゃんのかりん、リザーブはsakoと発表した。中堅と大将はときどとりゅうせいが戦うこととなる。
先鋒戦はボンちゃんかりんとふ~どポイズンの1戦。1回戦1ラウンドはボンちゃんかりんの猛攻でふ~どポイズンが画面端に追い詰められるも、最後はふ~どポイズンのしゃがみ強パンチからのVトリガー「ポイズンカクテル」発動にクリティカルアーツ「ラブハリケーン」のコンボで先ずはふ~どポイズンが先制。2ラウンドもボンちゃんかりんの猛攻は衰えず、今度は一気に攻め込んで1勝を取り返す。ファイナルラウンドもボンちゃんかりんの猛攻が続き、体力的には一進一退で試合が展開していくが、ゲージMAXのふ~どポイズンに対して果敢に攻めるボンちゃんかりんに対して逆にふ~どポイズンのクリティカルアーツがスッと決まり、ふ~どポイズンが先制の1本となった。
2回戦1ラウンドはふ~どポイズン優勢で終始試合が進み、そのまま1ラウンドを先制。2ラウンドは再びボンちゃんかりんが盛り返し、強打のコンボを見事に決めて1勝を取り返す。ファイナルラウンドは一進一退の攻防から、ボンちゃんかりん優勢で試合が展開。しかし、画面端からの脱出に成功したふ~どポイズンの反撃により、最後はクリティカルアーツで2本目も取り、先鋒戦はアウェイのふ~どポイズン勝利となった。
中堅戦の作戦タイムは、ボンちゃんへの労いの言葉の後は、りゅうせいから「試合を早くしたいので作戦タイム必要ないです」の一言で作戦タイムが終了。v6プラス FAV Rohto Z!の中堅はりゅうせいのユリアンと発表された。
中堅戦となるYHC-餅ダルシムとりゅうせいユリアンの1戦。1回戦1ラウンドはりゅうせいユリアンの猛攻が炸裂。YHC-餅ダルシムの圧倒的射程の長さに対しても臆せず前に出る。Vトリガー「エイジスリフレクター」を巧みに使い、先制の1勝。2ラウンドもりゅうせいユリアンの猛攻はさらにヒートアップ、エイジスリフレクターをジャンプでかわされても、追撃してさらにダメージを与える。最後はエイジスリフレクターを活かしたコンボでりゅうせいユリアンが1本を取る。
2試合目1ラウンドは、一転してYHC-餅ダルシム優勢で試合が展開。1試合目では失敗したエイジスリフレクターの壁の向こう側からパンチで攻撃する「鏡割り連携」でりゅうせいユリアンを撃墜し、YHC-餅ダルシムが先制。2ラウンドもゲージ使用のヨガファイアの下をスライディングで追い詰めるダルシム独特のやり方でりゅうせいユリアンを画面端に追い詰め、最後はゲージを使ったヨガフレイムで決めて1本を取り返した。
迎えた最終第3試合、1ラウンドはりゅうせいユリアン、YHC-餅ダルシムともに攻めの姿勢で互いの体力がどんどんと削られていく。多彩な攻防の読み合いを制したのはYHC-餅ダルシムで、まずは先制。2ラウンドもYHC-餅ダルシムがゲージ利用のヨガファイアやヨガフレイムを絡めたコンボでりゅうせいユリアンに対して優勢のまま試合を進めるも、削り合いの殴り合いは変わらず、体力ゲージは五分五分に。ここでりゅうせいユリアンのエイジスリフレクターが発動するも、巧みにワープで脱出するなど回避され、万事休すかと思われたが、攻めの手を緩めず、りゅうせいユリアンが攻め切って1勝を取り返す。ファイナルラウンドもYHC-餅ダルシムの巧みな攻めに翻弄されて体力が削られるも、最後まで強気の攻めの姿勢を崩さず、執拗に攻め切ったりゅうせいユリアンが勝利し、中堅戦はホームのりゅうせいユリアンが勝利した。
ここまで1-1のドローという本シーズンにおいては珍しい展開。次の大将戦の勝者がそのままチームの勝利となる重要な1戦だ。そんな重要なウメハラガイルとの大将戦を戦うのはときどだが、ここで衝撃のオーダーが発表される。ときどのキャラクターはなんとバイソン!
この衝撃のオーダーについてハメコ。氏は「ガイルに有利なバイソンをときどが調整しているという話は聞いていたが、まさかここで出すとは」と冷静ながらも驚きのリアクション。アール氏によると「春の調整からバイソンを使うようになっていましたよね。ときどがここでバイソンを出すという事は仕上がってないはずはない!」と期待が膨らむコメントも飛び出した。
こうして、これまで大会などで見た事のないときどバイソンとウメハラガイルの大将戦がいよいよスタート。1回戦1ラウンドはときどバイソンの怒涛の猛攻であっさりと先取。試合中のハメコ。氏の解説によるとVスキルのチョイスにも注目とのことで「ぷげらバイソンの場合、ダッシュストレートを強化するVスキル、FFBを選択しているのに対して、ときどバイソンは飛び道具をかわせるVスキル、KKBを選択しており、これが飛び道具メインのガイルにとってはすごいプレッシャーになっている」と説明している。
そんな説明を象徴するかのように続く2ラウンドでは早速KKBを駆使してガイルのソニックブームを回避しながらカウンターを決めるときどバイソン。このラウンドはそのままときどバイソンが押し切りストレートで1本を先制した。
2回戦1ラウンドはウメハラガイルが打撃による攻めで、ときどバイソンを画面端に追い詰めて追撃。だがこれにも負けず、押し返してそのままときどバイソンが1ラウンドを先取。2ラウンドもウメハラガイルの巧みな差し返しやVトリガー「ソリッドパンチャー」などを駆使してで一進一退の攻防が展開するも、ときどバイソンのVトリガー「ノーマーシー」発動からの果敢な攻めでここも連勝し、2本目も獲得していよいよあと1勝までウメハラガイルを追い詰める。
3回戦1ラウンド、Vトリガー発動で反撃するウメハラガイルだが、これでもかとKKBで要所のソニックブームをかわしまくる。かと思いきやジャンプで飛び込んでからのVトリガー発動を絡めてのコンボでここもときどバイソンが取っていよいよマッチポイント。2ラウンドもゲージ利用のダッシュストレートなどを駆使してダメージを与え、最後はVトリガー発動中の必殺技「B3」で勝利。負けなしストレートでときどバイソンが貴重な大将戦を勝ち取った。
ときどの勝利により、本カードは3-1でホームのv6プラス FAV Rohto Z!の勝利となった。
試合終了後のv6プラス FAV Rohto Z!のインタビューにて、ときどは「被せて負けたらとんでもない目にあうので、ひとまず勝ててホッとしてますわ」とコメント。いきなり試合でバイソンを投入する事については「かなり不安だったが、SFLは準備のゲームであり、特に今回のホーム&アウェイルールはそういうもの。相手の事前準備ができていないであろうオーダーで挑む作戦がうまくハマれば、今回のようにいくんじゃないかという思いはあった」と不安だった心中と準備の重要性を語った。
その他のオーダーについてsakoは「本来であれば自分がふ~ど担当だったが、色々とあって急遽ボンちゃんに変わってもらって、負担をかけてしまった」と何らかのトラブルがあって急遽ボンちゃんが戦う事になった裏事情が明かされた。
v6プラス FAV Rohto Z!がトップ奪還! 今後の各チームの戦略の変化に注目
以上、第3節 Day2の2試合が一通り終了した。第3節全ての試合が終わった事で、ここまでの順位が確定。トップは本日3ポイントを稼いでトータル10ポイントとなったv6プラス FAV Rohto Z!が単独トップに返り咲いた。前節トップのGood 8 Squadは9ポイントで2位に転落。アウェイ3連勝を果たして4ポイント獲得した忍ism Gamingが7ポイントで3位に浮上、同ポイントながら獲得BATTLE数の差で4位はMildom Beastとなっている。また、最下位の魚群は2ポイント獲得で7位に浮上。ホーム3連敗でポイント獲得できなかったコミュファDetonationNが最下位となってしまった。とはいえまだ第3節が終わったばかりなので、再浮上する可能性は高く、最終順位の予測は現段階ではなかなか難しい。
今回のポイントはときどバイソンが見せた奇襲とも言える戦略だろう。インタビューでも触れていた通り、準備段階で、相手の想定外のオーダーで挑むべく、準備をしっかりと行なったことで奇策が見事に決まった形だが、一方で大会本番の舞台でいきなりこれまでとは異なるキャラクターで挑む事の難しさもある。ときどは以前からバイソンを練習していた土台があったからこそ、今回の奇襲が成功したという面もあり、この戦略を受けて他チームが次節からどのような戦略で挑んでくるのか、注目していきたいところだ。
次回、第4節 Day1は木曜、10月21日20時からの開始となる。次回カードは1試合目がホームのGood 8 Squad VS アウェイの名古屋OJA BODY STAR、2試合目がホーム魚群 VS アウェイのMildom Beastだ。
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