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M1 Pro/Max搭載で2倍速くなった「MacBook Pro」。筐体も大幅刷新

MacBook Pro

 Appleは18日(米国時間)、イベントを開催し、新しい14インチと16インチの「MacBook Pro」を発表した。本日より受注を開始し、26日に発売する。価格はそれぞれ23万9,800円、29万9,800円から。

 なお、日本で現時点で注文できるベース構成は下記の通り。

14インチ MacBook Pro

・8コアCPU/14コアGPU/メモリ16GB/512GB SSDのM1 Pro構成 - 23万9,800円から
・10コアCPU/16コアGPU/メモリ16GB/1TB SSDのM1 Pro構成 - 29万9,800円から

16インチ MacBook Pro

・10コアCPU/16コアGPU/メモリ16GB/512GB SSDのM1 Pro構成 - 29万9,800円から
・10コアCPU/16コアGPU/メモリ16GB/1TB SSDのM1 Pro構成 - 32万1,800円から
・10コアCPU/32コアGPU/メモリ32GB/1TB SSDのM1 Max構成 - 41万9,800円から

 最上位の16インチMacBook Proにおいて、メモリ64GB、8TB SSDを選択すると、70万5,800円となる。


 いずれも同日発表となった「M1 Pro」または「M1 Max」を搭載し、Intel版MacBook Proから性能が大幅に向上。16インチはCore i9搭載モデルと比較してCPU性能が2倍、GPU性能はRadeon Pro 5600Mと比較してM1 Proで2.5倍、M1 Maxで4倍、マシンラーニング性能は5倍に達した。

 一方14インチは従来のCore i7搭載13インチモデルと比較してCPU性能が3.7倍、GPU性能はM1 Proで9倍、M1 Maxで13倍、機械学習性能は11倍となっている。

 特に大容量で広帯域ユニファイドメモリの採用により、GPUを駆使するアプリケーションで圧倒的な性能向上を実現。これまでできなかった高度で複雑なビデオ編集やレンダリング、写真編集をスムーズに行なえる。

 また、ProResアクセラレータ内蔵により、4K ProResビデオストリームを最大30本、8K ProResビデオストリームを最大7本編集可能としている。なお、SSDの転送速度は最大7.2GB/sになるとしている。

M1とM1 Pro/M1 Maxのダイ比較
高度なワークフローもバッテリ駆動で対応可能

 M1 Pro/Maxはともに1つのチップだが、強力なデュアルファン放熱となっている。なお、ほとんどのタスクではファンは回転しないとのことだった。

デュアルファンによる冷却

 ディスプレイも大きく進化。左右のベゼルを3.5mmまで狭めたほか、上部もWebカメラ部以外は3.5mmまで縮めて画面占有率を拡大。メニューバーがWebカメラ部を迂回して配置されることで、画面利用率が高まった。このため14インチモデルでは実質対角14.2インチ、16インチモデルでも実質16.2インチとなっている。

 解像度は14インチが3,024×1,964ドット、16インチが3,456×2,234ドット。ProMotionも新たにサポートし、リフレッシュレートがコンテンツに応じて24Hz~120Hzで可変。これによりバッテリ駆動時間を延長させられるとしている。

 パネルもLiquid Retina XDRディスプレイとなり、10億色表示をサポートするほか、ミニLEDバックライトの搭載でローカルディミングを実現。最大1,000cd/平方mの持続輝度と、1,600cd/平方mのピーク輝度を達成しつつ、100万:1のコントラスト比を実現している。

Liquid Retina XDRディスプレイとなったMacBook Pro
ミニLEDを数千個配置
リフレッシュレートも可変
14インチモデルは解像度が3,024×1,964ドット
16インチモデルは解像度が3,456×2,234ドット

 昨今Web会議での利用増加を鑑み、FaceTime HDカメラは1080p対応となり、F2.0のレンズを採用。有効画素数が増えただけでなく、画像センサーも大型化し、ISPとNeural Engineを駆使することで自然なスキントーンを実現したという。

 オーディオにもこだわり、スタジオ品質を謳う3基のマイクアレイを内蔵し、繊細な音もキャプチャできるようになった。また、2基のツイーターと4基のウーファーのスピーカーシステムを搭載し、低音域を80%向上。Dolby Atmosの空間オーディオもサポートする。

FaceTime HDカメラは1080p対応となり、F2.0レンズを採用
6基のスピーカーシステム

 インターフェイス周りも充実させており、充電を強化するためにMagSafeが「3」となって帰ってきた。30分で50%充電できるという(Thunderboltによる充電もサポートする)。また、HDMI出力も備え、変換アダプタを用いずともTVなどと接続できるようになった。M1 Proモデルでは最大2台のPro Display XDR、M1 Maxモデルでは最大3台のPro Display XDRと1台の4K TVにすべて同時接続できる。このほか、右側面にはThunderbolt 4とSDカードスロット、左側面には2基のThunderbolt 4と3.5mmミニジャックを搭載する。

 キーボードはフルハイトのファンクションキーが復活した。また、超大型の感圧式タッチパッドを備える。

MagSafe 3が帰ってきた
キーボードはフルハイトファンクションキーを搭載

 バッテリ駆動時間に関して、14インチモデルは従来より7時間延びた最大17時間のビデオ再生が可能。16インチモデルは従来より10時間延びた最大21時間のビデオ再生が可能としている。Wi-Fi 6およびBluetooth 5.0もサポートする。

 本体サイズおよび重量は、14インチモデルが312.6×221.2×15.5mm(幅×奥行き×高さ)/1.6kg、16インチモデルが355.7×248.1×16.8mm(同)/2.1kg(M1 Pro)または2.2kg(M1 Max)。