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AMD、Zen 3ベースのモバイル向け「Ryzen PRO 5000」シリーズ

 米AMDは16日(日本時間)、Zen 3アーキテクチャに基づくビジネスモバイルPC向けのプロセッサ「Ryzen PRO 5000シリーズ モバイル プロセッサ」を発表した。

 同社はすでにモバイル向けのRyzen 5000シリーズを発表しているが、そちらは一部にZen 2アーキテクチャのものが入っていたのに対し、ビジネス向けのPROの3ラインナップはすべてZen 3アーキテクチャに基づいている。

 また、24カ月間の長期供給、エンタープライズ向け品質と信頼性を保証する。独自の「Shadow Stack」によるマルウェア攻撃保護機能、FIPS 140-3準拠のセキュアプロセッサの内蔵、フルメモリ暗号化の「AMD Memory Guard」、およびWindows 10の「Secured-core PC」に準拠したハードウェアによるスタック保護機能などを搭載する。

Ryzen PRO 5000シリーズ モバイル プロセッサの特徴
複数レイヤーによるセキュリティ保護
さまざまなビジネス向けのセキュリティ技術や管理技術を統合

 一方性能面では、トップエンドのRyzen 7 PRO 5850Uは15Wでありながら、競合のCore i7-1185G7の28W設定に対し、Cinebench R20マルチスレッドおよびPassmark 10 CPU Markで65%高いパフォーマンスを発揮し、実利用を反映したPCMark 10やExcelの処理では最大23%も高速、下位のRyzen 5 PRO 5650UでもCPUベンチで高い性能を示したとしている。

 加えて電力効率の改善により、MobileMark 2018のテストで17.5時間ものバッテリ駆動を実現したとしている。

Ryzen 4000シリーズから電力効率を大幅改善
競合のTiger Lakeと比較して同等以上の性能を発揮
得意なCPUマルチスレッドベンチマークでは50%ほど高速
Zoom利用時にMicrosoft Officeを併用する場合、10%高速だという
バッテリの改善により17.5時間の駆動を実現
ラインナップは3モデル

 搭載製品はHPとLenovoから発売され、発表時点では「HP EliteBook 845 G8」、「HP ProBook Aero 635 G2」、「HP ProBook x360 435 G8」、「ThinkPad T14s」、「ThinkBook 16p」、「ThinkBook 14s」が用意される。

HPから発売される3モデル
Lenovoから発売される3モデル