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シャープのマスク定期便、アクセス殺到で受付中止。1枚55円の低価格

 シャープは、同社製の不織布マスクを定期的に購入できる「マスク定期便サービス」の申し込みを2020年12月1日午前11時から開始したが、アクセスが集中し、現在、受付を中止している。

【12月4日追記】12月4日午後より、受付を再開しました。

 同社ECサイト「COCORO STORE」のマスク定期便サービスの受付ページでは、現時点で、「申し訳ございません。只今、受付を停止しています」と表示され、「アクセス集中に伴い、注文の受付を停止しております。販売再開までしばらくお待ちください」との表示がある。

 同社では、リリースにおいて、「お申し込み多数の場合は、受付を停止することがあります」としていたが、初日からアクセスが集中したことにより、受付を停止せざるをえない状況となった。

 シャープのマスクが引き続く高い人気であることを裏づけるものとなった。

Webページでのお詫び

再開時期は未定

 同社によると、12月1日午前11時以降に受付を開始するとともに、報道機関にニュースリリースを配信。正午に約400万人の会員数を誇るCOCORO MEMBERSにメールマガジンを通じて告知。Web媒体などに記事が掲載されはじめたこともあり、午後6時にかけてアクセスが増加し、不安定な状況になったという。そこで、午後10時には、受付を停止した。

 同社では、午前中時点で受け付けた分は、12月下旬以降配送する予定だというが、早い段階で受け付けを停止したため、当初、定期便向けに準備した予定数量には達していないという。

 なお、販売再開時期については、現時点では未定としているが、「早期に販売再開につなげたい」(SHARP COCORO LIFEの大山貞社長)としている。現時点では、対策内容などについては明らかにしていない。

 同社では、2020年4月にマスクの販売を開始したが、当初は先着販売としていたこともあり、アクセスが集中し、購入できない状況に陥ったほか、同一プラットフォームで運用していた同社サイトの閲覧や、各種クラウドサービスにも影響。シャープのAIoT家電の一部製品でクラウドサービスが利用できなくなるといった事態も招いた。その後、抽選販売へと移行し、応募した約930万人を対象に、毎週水曜日に抽選を行なっている。

 今回のアクセス集中は、2020年4月時点よりも少なく、AIoT家電への影響もないという。

フェイスシールドなども売り切れ続出

 「マスク定期便サービス」は、1カ月分となる30枚のマスクが、毎月、定期的に届くサービスで、マスクを購入する手間が省け、買い忘れの心配がなくなるとともに、「ゆうパック」を使ってポストに届くことから、不在時に受け取りができないという不安がないのも特徴だ。

 成人男性の利用を想定した「ふつうサイズ」と、女性や小学校高学年以上の子ども向けの「小さめサイズ」を用意しており、価格は1,650円で、送料も無料となっており、最大で10箱までの申し込みが可能だ。

 購入者の送料負担がなくなることもあり、これまでの抽選販売よりも、1枚当たりの単価が55円と安くなっている。

 現在、シャープ製マスクは、三重県多気の同社三重工場で生産されており、ふつうサイズで日産60万枚、小さめサイズで日産10万枚の体制となっている。また、毎週水曜日には抽選販売を行なっており、それぞれ50枚入りで8万7,000箱、1万箱を用意しているが、すでに増産がほぼ限界に達していることから、今後は定期便の申し込み数の増加にあわせて、抽選販売の対象となるマスクの数を減らす可能性があるという。

 一方、同社では、11月9日から、フェイスシールドなどの販売を順次開始しているが、いずれも即日完売の状況が続いている。

 11月30日に販売を開始したチタンフレームを採用したフェイスシールドは、Sサイズ、Mサイズともに10分以内に売り切れとなり、ポリカーボネイトフレームを採用したフェイスシールドや、アイシールド、マウスシールドも、30分から数時間で売り切れた。

 シャープが発売しているフェイスシールドなどは、液晶パネル開発で培ったフィルム表面の特殊加工技術「モスアイ」を活用しているのが特徴で、フィルム部は鳥取県米子市のシャープ米子で生産を行ない、フェイスシールド、アイシールド、マウスシールドに採用されているチタンフレームは、メガネフレームの生産で有名な福井県鯖江市で製造している。

フェイスシールド