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Intel、Xe-LP採用のデータセンター向けGPU

Intel Server GPU

 Intelは、Xe-LPマイクロアーキテクチャを採用したデータセンター向けGPU「Intel Server GPU」を発表した。

 Intel Server GPUは、リアルタイムビデオストリーミングや低遅延なAndroid向けクラウドゲーミングなどにおける大量のトランスコードを実現できるとする製品。コストを抑えながら性能を高めたとしており、Xe-LPをベースに8GBのLPDDR4に128bitのパイプラインを備え、省電力な設計とした。

 拡張カードとなる「X3C XG310」には本GPUを4基装備。一般的なAndroidクラウドゲームであれば、2枚組構成で同時に100ユーザー以上を処理できるという。Xeonスケーラブル・プロセッサと組みあわせることで、使用状況に応じたグラフィックス強化も図れる。

 Intel Media SDKやMesa 3D Graphics Libraryをサポートするほか、映像コーデックはAVCやHEVC、MPEG-2、VP9(エンコード/デコード)、AV1(デコード)に対応。FFmpeg向けに最適化されたMedia Pluginにより、XeonとIntel Sever GPU間の互換性も実現する。

X3C XG310

 また、同社が開発を進めている「oneAPI」のGold版を12月に公開すると発表。アプリケーションがCPUやGPU、FPGAなど(XPU)を効率的に利用できるようにする仕組みで、ローカルまたは開発者向けクラウドサービスのDevCloudにて、無料で利用できる。

 基本的なツール群となるBase Toolkitには、CUDAからDPC++への移行を支援する互換性ツールやDPC++のコンパイラに加え、科学計算用のoneMKL、ディープラーニング用のoneDNN、映像処理用のoneVPLなどの各種ライブラリ群、性能チューニング用のVTune、デバッグ用のGDBなどが含まれる。加えて、分野別アドオンやOpenVINO向けのツールキットなども用意する。Parallel Studio XEおよびSystem Studioについては、oneAPIツールキットに移行される。

 DevCloudでは、XeonやFPGA(ArriaおよびStratix)に加え、Iris Xe MAX(パブリックアクセス)とXe-HP(一部開発者向け)が新たに利用可能となるほか、仮想マシンとホスト間のゼロコピー共有によりゲームストリーミング性能を高めるLinux向け技術Project Flip Fastも発表している。

oneAPI
Base Toolkit
DevCloud
Project Flip Fast