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見所の多いPS5の公式分解動画が公開
2020年10月7日 23:01
PlayStation JapanのYouTubeチャンネルにて7日、PlayStation 5(PS5)の分解動画が公開された。
まず目を引くのは、容易に内部にアクセスできる点。スタンドは、コインネジ1つで本体に固定されており、付け替えることで縦置き、横置きに両対応する。ちなみに、横置き時はネジを使わないのだが、スタンドにはネジを収納する穴まで用意されている。
本体両サイドの白いパネルは「お客様自身で取り外しが可能」と説明されるとおり、ユーザーによる内部アクセスが想定され、ドライバーなどを使わず、端を持ち上げてスライドするだけで取り外せる。
パネルを外すと、右側にダストキャッチャーと呼ばれる2つの穴が見える。ここに掃除機を当てて吸い込むことで、内部に溜まった埃を簡単に吸い出せる。
また、同じ面の金属カバーのネジを外すと、拡張用のPCI Express 4ソケットが現われ、SSDを増設できる。PS4では、2.5インチSATAスロットがあり、やはり簡単にアクセスできたが、PS5では内蔵ストレージについては、交換ではなく増設で拡張する思想になっている。
ここまでは、ユーザーアクセスが想定されているが、さらなる分解にあたっては、ネジ穴の保護シールを剥がす必要があり、これ以上のユーザーによる分解は原則として禁止されている。分解/改造が行なわれた痕跡がある場合、修理/交換が断わられることもある。
なお、余談となるが、米国では2018年に「開封防止シール」による製品保証範囲の規定は違法であるとして自動車やモバイル端末、ゲーム機メーカーなどを含む大手6社に是正勧告を行なわれ、ユーザーに分解する権利が認められている(連邦取引委員会、「開封すると保証無効シール」は違法として大手6社に是正勧告参照)。
冷却ファンは、直径120mm、厚さ45mmの吸気ファンを採用。本体内部を貫通するように設置され、本体正面の両サイド(縦置き時)から吸気し、背面に排気する。
カバーを外して目に入るのが、大きな板金ケースで覆われたUHD BDユニット。内部では二重のインシュレータでマウントされており、ディスク回転時の駆動音と振動を低減させている。
マザーボードは、最近のモバイルノートなどのそれを見慣れた目からすると、大型に見える。しかし、基板上に実装された部品は少なく、整然とはしているが、がらんとした印象を受ける。
既報のとおり、SoCにはAMDのCPUコアとGPUコアを内蔵したカスタムチップが採用。SoC周辺の金属板には「SONY INTERACTIVE ENTERTAINMENT」の刻印が見える。
SoCの熱密度はひじょうに高く、効率よく熱をヒートシンクに伝えるため、TIMには液体金属を採用したことも明らかとなった。この液体金属については2年をかけて準備を行ない、ありとあらゆる試験を実施し、長期で安定した冷却性能を実現したという。ヒートシンクは大きく、見た目のサイズは、ゲーミングパソコンのCPU用とGPU用を足したよりも大きく見える。
メモリはGDDR6 16GBを基板背面に直付け。825GBのSSDもオンボードに直付けで、そのコントローラは高バンド幅を実現するカスタム品となっている。