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GALAX、RTX 2070と同じダイを採用したミステリアスな「GeForce GTX 1650 Ultra」

GeForce GTX 1650 Ultra

 中国GALAXのページで、「GeForce GTX 1650 Ultra」という名前のビデオカードの製品情報が公開されている。

 GeForce GTX 1650は本来、面積が200平方mmの「TU117」というダイを採用している。Turingアーキテクチャの特徴であるリアルタイムレイトレーシングを行なうためのRTコアや、ディープラーニング処理を高速化するTensorコアを省いて小型化したものだ。

 ところがGALAXによれば、GeForce GTX 1650 Ultraは上位の「GeForce RTX 2070」と同じ445平方mmの「TU106」コアを採用しているという。当然、RTコアやTensorコアを搭載しているものとなるが、GeForce GTX 1650 Ultraはこれらをすべて無効にしたものとなる。

 TU106は、もともとGeForce RTX 2060と2070に使われていたが、昨年(2019年7月)に登場したGeForce RTX 2070 SUPERがさらに上位のダイであるTU104に移行したため、TU106を使う現行ラインナップはGeForce RTX 2060 SUPERだけとなった。GeForce GTX 1650 Ultraの登場によって、TU106の用途が増えたということになる。

GeForce GTX 1650 Ultraの基板。かなりのダイサイズのチップを搭載していることがわかる。一方メモリチップは4基で、パターンに空きがあるため128bitであることは確実だろう
こちらはGeForce GTX 1660 SUPERの基板写真。ダイが明らかに小さいので、これではない
GeForce RTX 2070搭載製品の基板写真。ダイサイズ的にはGeForce GTX 1650 Ultraと同じとみられる

 ちなみにTUxxxに続く-サフィックスは、GeForce GTX 1650 UltraがTU106-125、GeForce RTX 2070がTU106-400、GeForce RTX 2060 SUPERがTU106-410、GeForce RTX 2060がTU106-200Aとなっている。なおTDPは90Wとなっているため、通常のGeForce GTX 1650より高く、補助電源が必要となっている。ビデオメモリは4GB。

【7月1日訂正】記事初出時、メモリが6GBという表記をしておりましたが、GALAX側のページが4GBに訂正されたため、あわせて修正しました。

【表】TU106のバリエーションの仕様比較
GPUGTX 1650 UltraGTX 1650RTX 2060RTX 2060 SUPERRTX 2070
コアTU106-125TU117-300TU106-200ATU106-410TU106-400
CUDAコア数8961,9202,1762,304
メモリGDDR6GDDR5GDDR6
メモリ容量4GB6GB8GB
バス幅128bit192bit256bit
メモリ速度12Gbps8Gbps14Gbps