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Huawei、“カメラモンスター”を謳う5眼搭載スマホ「P40 Pro+」

“カメラモンスター”を謳うP40 Pro+のカメラ構成

 Huaweiは26日(日本時間)、オンラインで記者会見を開催し、写真重視の「P40」シリーズを発表した。欧州では4月7日より順次発売される。

 ラインナップは、6.1型ディスプレイと3眼カメラ搭載の「P40」、6.58型ディスプレイと4眼カメラ搭載の「P40 Pro」、6.54型ディスプレイと5眼カメラ搭載の「P40 Pro+」の3モデル。カメラの構成、および欧州での価格は下記のとおり。

モデルP40P40 ProP40 Pro+
広角5,000万画素RYYBセンサー、23mm相当、F1.95,000万画素RYYBセンサー、23mm相当、F1.9、OIS
超広角1,600万画素、17mm相当、F2.24,000万画素、18mm相当、F1.8
望遠800万画素、80mm相当、F2.4、OIS搭載1,200万画素RYYBセンサー、125mm相当、F3.4、OIS800万画素、80mm相当、F2.4、OIS
超望遠非搭載800万画素、240mm相当、F4.4、OIS
深度カメラ非搭載搭載
欧州での価格、発売時期799ユーロ(8GB+128GB)、4月7日999ユーロ(8GB+256GB)、4月7日1,399ユーロ(8GB+512GB)、6月

 Pシリーズはかねてよりカメラに注力してきたが、P40はその特徴を受け継ぎ、メインカメラに1/1.28型という超巨大なRYYBセンサーを搭載。これはMi Note 10やGalaxy S20 Ultraに搭載される1億800万画素の1/1.33型をも超える大きさとなる。

 また、RYYBセンサーはRGBセンサーと比較して受光量が40%増加するとしており、最高感度はP40でISO 204800、P40 Pro/Pro+でISO 409600に達する。このため、競合製品では不可能な極暗所での撮影が可能になり、人間の目では確認できない風景までも写真に収めることが可能になる。

 また、世界初のオクタPDオートフォーカスを採用し、暗所でのフォーカス性能を大幅に向上。ホワイトバランスを調節するRGBセンサーも3色から8色へと増加し、より正確に測定可能となった。さらに、複数のカメラと複数のフレームを同時に処理する独自の「XD Fusion Image Engine」を搭載し、ベストな写真を撮影できるという。

 P40 Pro+に採用されている10倍ズームカメラは、世界初のマルチリフレクションスーパーペリスコープカメラを搭載。5回の屈折を経て光がセンサーに入射するかたちとなっている。これによりコンパクト筐体で10倍の光学ズームを可能とし、ハイブリッドズームでは20倍、デジタルにより最大ズームは100倍に達した。

メインカメラのセンサーは1/1.28型の5,000万画素
最大ISO感度は409600に達する
8色対応のRGBセンサーでホワイトバランスをより正確に計測可能
P40 Pro+のマルチリフレクションスーパーペリスコープカメラ

 前面カメラは3,200万画素のほかに、IRによる深度/ジェスチャ認識カメラを搭載。暗所でのフェイスアンロックが可能なほか、Mate 30 Pro 5Gで利用可能なハンドジェスチャによる操作も可能。

 Mate 30 Proで導入されたアスペクト比16:9の4,000万画素のシネカメラだが、P40 Pro/Pro+でも継承。16画素を1つにまとめるPixel Fusion Technologyにより、ISO 51200という高感度により、0.5Luxの照度下でも撮影可能。また、クローズアップと広角の両方のビデオが一度に撮影できる「Dual-View Video」、7,680fpsに達するウルトラスローモーションの撮影が可能。

 このほか、P40 Pro/Pro+ではアスペクト比19.8:9で、四辺がカーブしている6.58型フレキシブルOLEDを採用。2,640×1,200ドット/441ppiという解像度と、90Hzのリフレッシュレート、DCI-P3 HDR対応、ブルーライトの30%低減を実現。

P40 Pro/Pro+のディスプレイ

 4辺のベゼルもiPhoneシリーズより抑えており、P40は「iPhone 11」と同じ6.1型ながら幅は71.1mmと4.6mm減、P40 Pro/Pro+は「iPhone 11 Pro Max」より大きい6.58型ながら幅は72.6mmと5.2mm減を達成している。さらに、バッテリもiPhoneシリーズより大容量ながら、軽量に仕上がっている。

 また、画面内指紋センサーは一新され、アンロック速度が30%向上した。

バッテリ容量と重量比較
モデルP40iPhone 11P40 ProP40 Pro+iPhone 11 Pro Max
容量3,800mAh3,110mAh4,200mAh3,969mAh
重量194g175g209g226g

 プロセッサはMate 30 Pro 5Gと同様、Kirin 990 5Gを搭載。従来のKirin 980と比較してCPU性能は23%、GPU性能は39%、NPU性能は460%向上。5Gモデムを内包することで、Snapdragon 865+X55モデムより23%~31%低消費電力だとしている。SIMスロットはNano SIM×2(うち1基はNM Cardスロット兼用)およびeSIM。また、Wi-Fi 6に対応したKirin W650を搭載し、5GHz帯で160MHz幅の通信が可能。これにより、最大2,400Mbpsの転送速度を実現する。

Kirin 990 5Gの特徴
5Gデータ転送時はSnapdragon 865+X55より低消費電力だとしている

 充電は有線で40W SuperChargeに対応するほか、無接点充電でも40Wに対応。加えて、ほかの機器に対しリバース無接点充電も可能となっている。

 UI面では、スリープ時に画面をつけっぱなしにして時間等の情報を表示するVibrant AODに対応し、3Dレンダリングも低電力で行なえるという。また、マルチウィンドウ機能も改善し、エッジからのスワイプでマルチ画面を呼び出し、ドラッグ&ドロップによるアプリ間のコピペも可能になった。音声アシスタントとして「Hey Celia」も新たに搭載した。

 なお、P40シリーズも先立って発表されたMate 30 Pro 5Gと同様、Googleのサービスが使えず、独自のHuawei Mobile Serviceを使うかたちとなる。

 本体色は、P40とP40 Proがブラック、ディープシーブルー、アイスホワイト、シルバーフロスト、ブラッシュゴールドの5色、P40 Pro+がセラミックブラックとセラミックホワイトの2色展開。P40 Pro+のセラミック筐体は強度が高く、擦り傷に対する耐性が高いとしている。

P40 Pro+のセラミック筐体は5日間かけて作られるという