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AMD、2019年度は史上最強の製品群で3.4億ドルの黒字

~2020年に「RDNA2」および“Navi Reflesh”GPU投入

四半期別売上高の推移

 米AMDは28日(米国時間)、2019年第4四半期および通年決算を報告した。

 米国会計基準(GAAP)に基づく第2四半期売上高は、前年同期比50%増の21億3,000万ドル、営業利益は前年同期から3億2,000万ドル増の3億4,800万ドル、純利益は1億3,200万ドル増の1億7,000万ドルを記録。1株あたりの利益は同0.11ドル増の0.15ドルで、売上総利益率は前年同期比7ポイント増の45%を記録した。

 コンピューティング&グラフィックス部門の売上高は16億6,000万ドルで、Ryzenプロセッサとゲーミング向けRadeon GPUの好調な売上により前年同期比69%増を記録。

 クライアント向けCPUの平均販売価格は前年比で上昇。GPU平均販売価格もチャネル販売が牽引し前年同期比増となった。

 エンタープライズ、組み込み、セミカスタム部門の売上高は、前年同期比7%増の4億6,500万ドル。セミカスタムの売上減少で前四半期比で11%減益となったが、EPYCプロセッサの大幅な売上増加で一部相殺されている。

 GAAPに基づく通年売上高は、前年同期比4%増の67億3,000万ドル、営業利益は前年同期から1億8,000万ドル増の6億3,100万ドル、純利益は400万ドル増の3億4,100万ドルを記録。1株あたりの利益は同0.02ドル減の0.3ドルで、売上総利益率は前年同期比5ポイント増の43%を記録した。

 同社CEO兼社長のLisa Su氏は、「2019年は同社50年の歴史でもっとも強力な製品群の立ち上げに成功し、RyzenおよびEPYCプロセッサが市場シェアを獲得したことで、大幅な利益率拡大と収益性向上を実現できた」と述べ、集中的な実行とHPCロードマップへの投資が、2020年以降の継続的な成長に役立つとしている。

 2020年第1四半期については、Ryzen/EPYC/Radeon製品のさらなる売上の成長で、前年同期比で約42%増となる約18億ドル(±5,000万ドル)の売上高を見込んでおり、通年でも2019年比で約28~30%の収益成長を見込む。


 決算報告においてLisa Su氏は、同社の次世代GPU製品について言及。AMDは、2019年にGPUアーキテクチャ「RDNA」を発表し、Naviベースの製品を市場に投入している。

 同氏はこれらが2020年で更新されるとしたほか、“次世代のRDNAアーキテクチャ(RDNA2)”採用GPUも2020年GPUラインナップに含まれると述べ、さらなる詳細については「Financial Analyst Day」で発表するとした。

 また、データセンター向けGPUについても、2020年後半にいくつかの新製品を投入予定であるとしている。

7nm+で製造されレイトレーシング対応が見込まれているRDNA2