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AMD、64コアの「Ryzen Threadripper 3990X」を予告

海外では25日、日本では30日に発売される第3世代Ryzen Threadripper

 米AMDは25日(現地時間)、第3世代Ryzen Threadripperを発売開始した。日本ではやや遅れて30日に発売され、税別価格は24コアの3960Xが164,800円、32コアの3970Xが233,800円。

 報道関係者向けに事前に開催された製品説明会では、Intel製品を比較に挙げ、競合より低価格でありながら、3Dレンダリング、CAD、ソフトウェア開発、動画編集など、あらゆるワークステーション用途において、高性能を実現できる点がアピールされた。

第3世代Ryzen Threadripperの投入により、ハイエンドからローエンドまで3000シリーズラインナップが完成
Ryzen 9 3950XはCore i9-9980XEに匹敵する性能
これまでのRyzen Threadripperも高い評価を得てきた
競合との性能比較
3Dレンダリングにおいて優れた性能を発揮
CADや3Dビューポートアプリにおいても競合と同等もしくは上回る性能を実現
3Dレンダリング速度の比較
SPECwpcやSPECworkstation 3のスコア比較
コンパイラ性能も優れているという
映像のマスタリングやエンコーディングでも高い性能を発揮
動画内から走っている自動車を消去するシーン編集のレンダリング時間比較

 その一方で、最新の7nmプロセスにより、Intelより優れた性能あたりの消費電力、コアあたりの消費電力を実現しているとした。

 従来製品との比較では、トポロジーの改善によりメモリやPCI Expressへのアクセス性能が向上し、内部のデータ転送にかかる消費電力を低減。さらに、合計72レーンにおよびPCI Express 4.0インターフェイスの、最大12基におよぶUSB 3.1インターフェイスを備え、競合より広帯域なI/Oを実現した。

 メモリサブシステムにおいては、新たに32GBのデュアルランクUDIMMをサポートし、メモリを最大256GB搭載できるようになった。ただAMDとしては、価格的にこなれてきているDDR4-3600 64GB、またはDDR4-3200 128GBを推奨している。一部マザーボードにおいてはECCも対応する。

性能あたりの消費電力やコアあたりの消費電力も競合より優れる
新トポロジーの採用による改善
TRX40システムのブロックダイアグラム
競合と比較して広帯域なI/Oを提供
すでに発表されたTRX40マザーボード各種
メモリサブシステムの改善

 また、2020年には64コア/128スレッドを実現する「Ryzen Threadripper 3990X」を発売すると予告した。キャッシュ容量は合計288MBにおよぶ。こちらはクロックなどを明らかにしなかったが、TDPは280Wと既存製品から据え置きであるほか、現在発表されているTRX40マザーボードのすべてで対応できる。

Ryzen Threadripper 3990X