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ドット絵を引き伸ばしてもボヤけない機能、Ice Lakeの内蔵GPUにも実装

 Intelは30日(現地時間)、Ice Lake内蔵GPU向けのベータドライバ「25.20.100.7155」を配信開始した。

 このドライバでは、NVIDIAが8月22日にリリースした「Gamescom Game Ready Driver」(バージョン436.02)以降に実装した、Turing GPUでのみ利用できる「整数スケーリング」に相当する機能を実装。これにより、液晶の最適表示解像度未満の解像度のドット絵のゲームをプレイするさいに、拡大表示によってドットがボヤけてしまうことを回避できる。

 Intelではこの機能を「Retro Scaling(レトロスケーリング)」と名付けており、ドライバの設定を行なう「Intel Graphics Command Center」上から、3つのモードから選択できるようになっている。

Intel Graphics Command Centerでの設定

・Off→ディスプレイ標準のスケーリングを使用。ドット絵を引き伸ばすとボヤけて表示される
・Fixed Width→整数スケーリングに相当し、最適なシャープネスを提供できるが、ゲーム画面と表示領域のアスペクト比が異なる場合、表示されない領域が生じる
・Scaled Width→最近接補完と呼ばれ、Fixed Widthと同様の利点が得られる一方で、ゲーム画面と表示領域のアスペクト比が一致しない場合、表示領域を活用するためにコンテンツをスケーリングする。ただし、分数スケーリングにより表示にわずかな歪みが生じる可能性がある。

 以下が、Intelが提示したコンテンツの解像度と、使用するパネル、およびオプションによって実際にスケーリングできる解像度の一覧である。表からわかるとおり、4Kディスプレイがもっとも幅広い選択肢を提供できる。

【表】
コンテンツ解像度640×480ドット800×600ドット1,024×768ドット1,280×720ドット1,280×1,024ドット2,048×1,152ドット
1,920×1,080ドット(フルHD)パネルの場合Scaled Width設定時の解像度1,440×1,080ドット1,440×1,080ドット1,440×1,080ドット1,920×1,080ドット1,350×1,080ドット
Fixed Width設定時の解像度1,280×960ドット不可不可不可不可
2,560×1,440ドット(WQHD)パネルの場合Scaled Width設定時の解像度1,920×1,440ドット1,920×1,440ドット1,920×1,440ドット2,560×1,440ドット1,800×1,440ドット
Fixed Width設定時の解像度1,920×1,440ドット1,600×1,200ドット不可2,560×1,440ドット不可
3,840×2,160ドット(4K)パネルの場合Scaled Width設定時の解像度2,880×2,160ドット2,880×2,160ドット2,880×2,160ドット3,840×2,160ドット2,700×2,160ドット3,840×2,160ドット
Fixed Width設定時の解像度2,560×1,920ドット2,400×1,800ドット2,048×1,536ドット3,840×2,160ドット2,560×2,048ドット不可