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中国・紫光集団がDRAM製造事業に参入表明

 中国・清華紫光集団(Tsinghua Unigroup)は1日(中国時間)、DRAM製造事業への参入を発表した。

 同事業部門では、グループ共同会長でもあるDiao Shijing氏が会長に、Inotera Memories(現在はMicron子会社)元会長の高啓全氏がCEOに就任する。

 2014年以降から、中国のメモリ産業ではビッグファンドの設立と地方自治体による投資が行なわれ、メモリ製造業者としてChangxin Memory Technologies(旧Innotron Memory)および福建省晋華集成電路(JHICC)の2社が創業されているが、そのうちJHICCは2018年にのエンティティリストに追加され、米国から事実上の禁輸措置を受け、事業凍結状態にある。

 台湾の市場調査会社TrendForceでは、本件について、まだ事業としては初期段階であるものの、紫光集団はNANDフラッシュ製造を手がける子会社のYangtze Memory Technologies(YMTC)でプラント建設の経験があり、建設作業員のチームにも大きな変更はないため、スムーズに新生産拠点の建設を完了できると見込んでいる。

 具体的には、南京に工場を建設中であるほか、重慶と密接に協力しており、同地が新工場敷地の選択肢となる可能性があるという。

 技術面では、IC設計企業を手がける子会社の紫光国芯微電子(Unigroup Guoxin Microelectronics)がDRAM製品の開発に精通しており、DRAM開発に貢献すると見込まれている。現状グループに欠けているのは製造プロセス技術で、これは新CEOのコネクションを通じた支援が期待される分野であるとしている。

 紫光集団がDRAM製品の開発を表明したのは今回が初めてではなく、2014年にもDRAM開発を表明していたが、その後「業界と地域のバランスの取れた開発」を理由にNANDフラッシュ開発へ注力するとして、DRAM製品の開発を終了していた。

 TrendForceでは、2018年11月に台湾の聯華電子(UMC)との協力協定が終了した点や、Changxin Memoryが2019年末までに8Gb DRAM製品の量産を掲げているが、「DRAM製品の開発における自主性」を達成するという中国政府の目標を達成するには、単一のDRAM工場では不十分であることが、紫光集団のDRAM開発再開の背景にあると指摘している。