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次世代Google Assistantはローカルで処理。よりスピーディに実行
~Pxielスマートフォンに率先して実装へ
2019年5月8日 15:40
米Googleは5月7日(現地時間)より、開発者会議「Google I/O」を開幕し、同社製の新スマートフォン(Google、48,600円からのSnapdragon 670搭載スマホ「Pixel 3a」)や、各種サービスなどを発表。今回のGoogle I/Oでの内容の1つとして、同社AIによるアシスタント機能「Google Assistant」の次世代モデルについての説明が行なわれた。
新しいGoogle Assistantは、再帰型ニューラルネットワークの進歩によって、会話認識と言語理解のまったく新しいモデルが開発され、クラウド上の100GBのAIモデルを500MB程度に縮小。これによってスマートフォンの内蔵ストレージ上でも扱えるようになり、たとえネットワークにつながっていない状態であっても、遅延のないほぼリアルタイムな会話処理や文字処理が行なえ、答えが返ってくるまでの速度が最大10倍向上している。
この次世代Google Assistantは新しいPixelスマートフォン向けに、今年(2019年)後半に提供予定としている。
また、昨年(2018年)のGoogle I/Oにて紹介されたGoogle Assistantが音声を使ってオンライン予約に対応していないお店に予約などを行なう機能が紹介されたが(Google Assistantに人とリアルタイムで音声通話する機能が実装参照)、この技術を支える自然言語/深層学習/音声合成のGoogle Duplexが、Webサイトも扱えるようになった。
たとえば、Google Assistantに対して「次の旅行のために国内の車を予約して」と伝えれば、Google AssistantがGmailに保存されている旅行情報やChromeの支払い情報をもとに、レンタカーのWebサイトのフォームに自動的に情報を入力してくれるほか、映画のチケット予約も可能とする。この機能は今年後半に米国/英国(英語のみ)にて、Androidスマートフォン向けに提供予定。
カーナビゲーション向けのドライビングモードも改良され、ナビゲーション、メッセージ、電話、メディアをハンズフリーで行なうための音声操作性がより向上。カレンダーにレストランの予約が入っていれば、そのレストランへの道を表示し、もし運転中に電話がかかってきたら、Google Assistantが電話に出るか出ないかを決定する、といった一連の操作を音声のみで指示できる。Androidスマートフォンを使った同機能の提供時期は今夏となっている。
さらに、車向けの機能として、遠隔で車のエンジンを入れて、家を出る前に適正な温度にしておくための操作、燃料の残量確認、ドアのロック確認をスマートフォンから音声操作で行なうといった機能も実装予定。現状これを利用できる車種はBlue Link対応のヒュンダイ車と、Mercedes me connect対応のメルセデスベンツ車にかぎられる。
このほか、アラームを止めるために「Hey Google」から呼びかけなくても、「Stop」と言うだけでアラームを止めてくれる機能や、連絡先の人物に“お母さん”を設定することで、「今週末のお母さんの家の天気はどうなる?」などとといった聞き方ができるようになる。